(屮゜Д゜)屮クレクレ新聞

任天堂が大画面「DSi LL」でやろうとする実験(COLUMN)
 任天堂が2010年3月期の連結営業利益見通しを期初予想の4900億円から3700億円に下方修正すると発表した。円高要因もあるが、据え置き型ゲーム機「Wii」の失速が響いている。今回は、任天堂の変調からゲーム機市場を取り巻く環境の変化を考える。
 任天堂は10月29日の中間決算発表で、Wiiの販売計画を当初の2600万台から2000万台に引き下げた。一方、携帯型ゲーム機「ニンテンドーDS」は3000万台で変えていない。また、新ハードとして画面サイズを4.2インチに大型化した「ニンテンドーDSiLL」を11月21日から2万円で販売するとも発表した。
■景気が回復すればゲーム市場も上向くか
 今のゲーム機市場を昨年からの世界的な景気悪化で説明することは簡単だ。10月30日の中間決算説明会でプレゼンに立った岩田聡社長も「今年前半、ゲーム業界全体でヒットタイトルに恵まれなかったことが、世界の市場規模を縮小させた主たる要因」と述べている。ゲーム市場は日米欧ともに前年割れの状況で、シェアだけをみれば任天堂はむしろ善戦している。
 ただ、質疑応答で岩田氏は「私たちの想定以上にゲームに対するムードが冷えた。それは今年の春時点で覚悟していたが、正直、夏の時点で『これほど冷えてしまうとは』と思ったのは事実。そこに見込み違いはあった」と語っている。それほど急激な変化が今年起こったということだろう。
 では、その変化は循環的なもので、景気が回復すればゲーム市場も再び活性化するのだろうか。その点には疑問がある。仮に市場構造が大きな転換点にあるとすれば、据え置き型ゲーム機の時代がいつまで続くかが最大のポイントになると思われるのだ。
■据え置き型ゲーム機はなぜ盛り上がらない
 私はその可能性がありうるとみているが、Wiiを含む現行世代の家庭用ゲーム機は、「プレイステーション2(PS2)」までの時代のように最終勝者が出ないまま終わっていくことになるかもしれない。
 総務省が今年5月に発表した「地上デジタルテレビ放送浸透度調査」によると、地上デジタル放送対応の受信機を持つ世帯は60.7%で、薄型ハイビジョンテレビと想定してよいと思われる「チューナー内蔵テレビ」の所有比率が50.4%にのぼる。世帯数でみれば、約2500万世帯が薄型ハイビジョンテレビを所有していることになり、1年前の同じ調査の34.2%、約1400万世帯から比べても一般家庭への浸透が急速に進んでいることがわかる。
 ところが、日本ではハイビジョン画質の恩恵が大きい高性能なゲーム機の販売が伸び悩んでいる。「プレイステーション3(PS3)」は約380万台(VGChartz調べ、以下ハードは同じ)、「Xbox360」は約120万台で、ハイビジョンテレビの普及がハードの販売を押し上げる要因になっていない。
 トップのWiiは約870万台で、販売台数のペースはPS2以上といっていいが、ソフトは50万本とか100万本クラスのヒットタイトルが連発という状況になっていない。「Wiiスポーツリゾート」が120万本(メディアクリエイト調べ、以下ソフトは同じ)、「モンスターハンター3」(カプコン)が92万本、「WiiFit」が56万本といった程度だ。
 据え置き型の低調ぶりは携帯型ゲーム機と比べると、よりはっきりする。「ニンテンドーDS」用の「ドラゴンクエスト9」(スクウェア・エニックス)は400万本、「ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー」は250万本、「トモダチコレクション」は128万本。また、「プレイステーション・ポータブル(PSP)」向けの「モンスターハンターポータブル 2nd G」は83万本。売れ筋は完全に携帯ゲーム機に移っている。
■日本のユーザーは「パーソナル化」志向
 この現象には、特に日本のユーザーの生活習慣の変化が影響していると考えられる。
 日本は携帯ゲーム機へのシフトが最も進んでいる市場だ。欧米地域と市場規模で肩を並べるのは、携帯ゲーム機の領域だけといっても過言ではない。この違いは、ユーザーがゲームに求める「パーソナル」志向がより強い表れと解釈することができる。
 身近な例では、子どもは携帯電話でどんなサイトを見ているかを親に覗かれるのを嫌う。携帯ゲーム機で何を遊んでいるのかを、親に見せたいとも基本的に思わない。
 NTTドコモが「iモード」を始めて10年になるが、日本が生んだこの統一的な携帯電話プラットホームは、今の高校生ぐらいまでの幅広い年齢層にデータをパーソナル化して持ち歩く習慣を根付かせた。結果論にすぎないが、04年発売のDSが成功した背景には、データが手元にあることに慣れた潜在ユーザーの多さもあったものと思われる。
 一方、欧米では日本ほど携帯電話向けコンテンツの共通フォーマットが発達しなかった。代わりに、パソコン向けを中心に「Facebook」などのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)が日本以上に普及した。
 とはいえ、この市場特性の違いは時間差に過ぎず、日本的な「パーソナル化」現象は、欧米市場でもいずれ一般化するだろう。実際、北米でアップルの「iPhone」「iPodTouch」が大ヒットしている一因は、電話機能以外のSNSなどのサービスがキラーアプリ化している点にある。ゲーム機でもデータを手元に置いておける携帯型がさらに伸びる可能性はある。
■DSiLLは将来市場を占う実験ハード
 こうした環境変化を考えると、ニンテンドーDSiLLには、将来市場を占う「実験的なハード」という側面があるととらえることもできる。
 もちろん、そもそもは「シニア層向け」が基本コンセプトだったのだろう。画面サイズを広げてほしいというニーズは、常に存在していたはずだ。同梱されるゲームが「脳トレ」や「明鏡国語楽引辞典」であることを見ても、子供向けではないことは明らかである。
 この層は競争のない完全な「ブルーオーシャン」市場であり、戦略としては正しい。他のゲーム会社でシニア向けにゲーム機を作ることを考えているところは現状ではない。岩田氏はプレゼンで「シニア専用DS?」とわざわざ疑問符を付け、「まわりの人と一緒に楽しめる」というコンセプトを強調していたが、これは特定層向けのハードとレッテルを貼られることを避けるためだろう。
 ただし任天堂は、このDSiLLの売れ方を極めて注意深く見て、新しく追加できるサービスの方向性を検討するはずである。デジタルデータによるサービスは、デバイスを選ばなくなる時代へとますます進んでいる。そのなかで任天堂の強みをどう生かすかを考えるときがきているからだ。
 質疑応答のなかで、岩田氏はアマゾンの電子書籍リーダー「キンドル」のビジネスモデルに「興味がある」と述べている。すでに、DS向けのソフトで07年に「DS文学全集」をリリースしているが、DSiLLはより電子書籍に向いたハードといえる。書籍リーダー型のビジネスの実験をしてくるのではないかという予想もできる。
 さらに若年層の買い換え需要が既存のDSiではなく、DSiLLに向かうようであれば、据え置き型ゲーム機を主体とする時代が完全に終わる前触れと受け取ることもできる。テレビとつなげることが必須ではなくなり、ユーザーが広いモニターでパーソナルなゲーム機を求めていることが明確になるからだ。
■「再来年に向けて準備」
 現状、iPhoneなどのスマートフォンをDSiLLほどの画面サイズにすることはできないだろう。その点では優位性があり、広い画面サイズに最適化したサービスの実験を先に試せる点でも有利だ。
 今の任天堂の基本戦略は、できるだけ幅の広い年齢層、つまり「大きな母集団」に受け入れられれば大ヒットするという考え方が根底にある。もう1つは、「予期していなかった成功」にぶつかったときに、それを逃さず迅速に最大化するという戦略だ。DSiLLは、そのどちらも狙える。
 任天堂は、様々な実験を行うだけの企業体力が十分ある。その力を使って、次に備えようとしている。「再来年しっかりビジネスができるように今何を準備するかを考えているところ」という岩田氏の言葉に、重要なヒントがあるとみている。



電撃文庫:創刊16年で1億冊突破へ 「灼眼のシャナ」「キノの旅」などラノベの傑作輩出
 アスキー・メディアワークスのライトノベルレーベル「電撃文庫」の発行部数が1億冊を突破することが6日、明らかとなった。10日に「とある魔術の禁書目録(インデックス)」や「狼と香辛料」などの最新刊15タイトルを発売して大台に達する。
 電撃文庫は93年6月に創刊。ライトノベル市場で4割のシェアを誇る。これまでシリーズ720万部を発行した「灼眼のシャナ」(作・高橋弥七郎、イラスト・いとうのいぢ)や、660万部の「キノの旅」(作・時雨沢恵一、イラスト・黒星紅白)など1800タイトル以上のオリジナル作品を送り出している。原作のマンガ化、アニメ化の積極展開を行っており、「アスラクライン」(作・三雲岳斗、イラスト・和狸ナオ)や「乃木坂春香の秘密」(作・五十嵐雄策、イラスト・しゃあ)などがテレビアニメで放送されている。



カシオ・凸版、有機ELを共同生産 中小型実用化へ
 カシオ計算機と凸版印刷は薄型ディスプレーの有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)事業で提携する。開発・生産する共同出資の新会社を2010年4月に設立。10年代前半までに10型以下の中小型の実用化を目指す。価格競争が厳しい中小型の液晶ディスプレーを代替する商品として拡販するほか、薄型テレビなど大型への応用も探る。
 カシオがまず10年2月に有機EL事業を担う新会社を設立し、カシオ子会社で中小型液晶パネルを手がける高知カシオ(高知県南国市)と、有機ELの開発部隊の合計約600人を移管。2カ月後に凸版が新会社の発行済み株式の8割を取得する。カシオは社長を派遣する。資本金は4億円で、新会社の名称は未定。



レンタルDVDの売り上げが初の前年割れ--日本映像ソフト協会調査
 社団法人日本映像ソフト協会(JVA)がまとめた「ビデオレンタル店実態報告書」で、全国のビデオレンタル店におけるDVDレンタルの月平均売り上げ額が前年を下回ったことが明らかになった。
 調査は、2009年6月にJVAに加盟する全国のビデオレンタル店を対象に実施。合計766件のアンケート回収結果を集計した。その結果、2009年におけるビデオレンタルの売り上げ平均額は551万2000円。前年比6.4%の減少となり、2000年の調査開始以来初の減少に転じた。
 DVDのレンタル枚数が前年比1.6%減になっていることに加え、新作のレンタル料金が、当日レンタルで11円、1泊2日レンタルで5円、2泊3日レンタルで16円、1週間レンタルで29円分減額しているとのこと。報告書では売り上げ低下の要因として、レンタル料金の低価格化を挙げている。
 また、Blue-ray Discのレンタル実施率では、前年調査の25.3%から68.2%へと2倍以上に増加。在庫状況についても、中規模店で31枚から140枚、大規模店では35枚から147枚といずれも前年の4倍以上に増加している。ただし貸し出し状況はいずれも2倍程度の増加にとどまり、本格的な運営までには至っていないと報告されている。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:moblog

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。