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ゲーム会社が生んだ携帯UIの新発想「スピンぐるメニュー」(COLUMN)
 アップルの「iPhone」以来、タッチパネルによる新たなユーザーインターフェース(UI)に注目が集まっている。日本メーカーもこれまで様々なタッチUIを投入してきたが、どれもこれまでのUIを引きずってしまっていて革新的なものは皆無に等しい。
 そんななか、ソフトバンクモバイルの2009年冬モデルとして登場したシャープ製端末「940SH」「941SH」は、「スピンぐるメニュー」と呼ぶ見た目にも新しいUIを採用した。このUIの開発には、「マリオテニス」「マリオゴルフ」などを手がけたゲーム制作会社キャメロット(東京・新宿)が深く関わっている。
■ゲームを操作するような感覚
 スピンぐるメニューは、機能アイコンがらせん状に配置されているのがこれまでと大きく違う点だ。タッチパネルの画面上や円形のキーの上を指でぐるっと回すと、次々に機能アイコンが登場する。その滑らかな動きはケータイではなく、むしろゲームのキャラクターを操作している感覚に近い。見ても触っても「楽しい」と思えるUIに仕上がっている。
 「まずは将来のケータイがどうなっているかを考えた。エンターテインメント性があり、愛着のわく『相棒』のような存在にすることを目指した」とキャメロットの高橋宏之社長は開発の狙いを語る。
 スピンぐるメニューは、気持ちよく使えるだけでなく、使っているうちに新たな発見や驚きがある点にも特徴がある。くるくると回していると、いままで気がつかなかった機能をみつけることができ、試しに押してみようという気にさせる。
 さらに人工知能(AI)によって、よく使う機能や使用時間帯、曜日に応じて機能アイコンの表示の順番を変えるという仕掛けも施した。朝、スピンぐるメニューを見れば今日の予定が優先的に表示されるし、通勤時間にイヤホンを本体に挿せばミュージックプレーヤーが出てくる。アフター5に飲み会の予定があれば、赤外線通信がすぐに見つけられるようになる。
 あまり使われていない機能があれば、AIが「こんな機能を使ってみれば」とアドバイスする「オススメメニュー」もある。ユーザーが使えば使うほど、AIによってさらに使いやすいように進化していく点もこれまでのUIにはない新しさである。
■直感的で楽しいUIを一貫して追求
 シャープとキャメロットが出会ったのは2年以上前に遡る。「UIは新しい時代に突入する」という考えが一致し、共同開発が始まった。しかし、実際に端末を作る側のシャープにとって、最初は面食らうことばかりだったという。
 高橋社長はゲーム業界の黎明期から、人間がコンピューターを扱うことをエンターテインメントにしてきた人物だ。
 ゲーム機にA・Bボタンしかないのが当たり前だった時代、キャメロットはその2つのボタンだけでスマッシュやトップスピンをかけられるように操作方法を工夫したマリオテニスを開発した。
 高橋社長は「マリオテニスがターゲットにしたのは、昔、テニスに憧れていたけど、できずに終わったお母さん」と説明する。それまでのテニスゲームは初心者ではラリーが一瞬で終わってしまうが、マリオテニスは「誰でも簡単にコントローラーを操作できるところに楽しさと喜びを感じられるようにした」という。
 ゲーム機のコントローラーはその後ボタンの数が増え、いまでは「Wii」のような体感型コントローラーも登場している。その間、キャメロットは一貫して、ゲームソフト開発において直感的に楽しく操作できるUIを追求してきた。高橋社長は「我々は様々なコントローラー向けのゲームを研究、開発してきた」と語る。
 一方、携帯電話端末のUIは、テンキーとディスプレーに対し、多様な機能をいかに的確に割り当てていくかが開発の基本である。従来からの操作性を踏襲しつつ新機能を次々に追加するため、体系的で統一性はあるが複雑にならざるを得ない。
■かみ合わなかった開発者同士
 キャメロットはスピンぐるメニューの開発にあたり、ゲームで蓄積した経験を生かして、これまでの携帯のUIには全くない発想をぶつけた。キャメロット側がシャープに出したのは、「生きているように動いてほしい」というオーダーだ。
 しかし、開発者同士の打ち合わせは最初はかみ合わなかった。「シャープ側には、きっちり操作できないUIではユーザーにストレスを与えるという常識があり、1か0の世界でUIを作っていた。そのため、まずキャメロット側には機能アイコンを並べる際の座標を問い合わせることから始めた」(シャープ通信システム事業本部パーソナル通信第二事業部商品企画部の吉高泰浩部長)
 だが、アイコンを座標に置くという方法では、生きたような滑らかな動きは実現できない。そこでキャメロット側は「座標で並べるのではなく、演算処理して描かないと絶対ダメだと言い張った」(高橋秀五副社長)という。
 キャメロットではゲームを開発する際、コンセプトを固める作業に徹底的にこだわるという。「コンセプトが定まっていないと、どうしても制作過程でブレが出てしまう。結局それがユーザーに伝わり、おもしろくないゲームになってしまう」(高橋副社長)からだ。
 そうした携帯メーカーとゲーム会社のものづくりの発想の違いをすり合わせていく作業が延々と続いた。最終的には意志疎通が図れるようになったが、実際の開発はかなり綱渡りで、「AIを活用するオススメメニューは1週間前までできていなかった」(吉高氏)ほどという。
■AIは「うちにお任せを」
 もっともキャメロットにとってAIは最も得意とする分野だけに、焦りはなかったようだ。「ロールプレイングゲームを手がけていることもあり、もともとAIエンジンのノウハウはかなり持っている。『そこはお任せください』という感じだった」(高橋社長)。
 ロールプレイングゲームでは、モンスターがプレーヤーを攻撃するのにAIエンジンを使う。強いときもあれば、失敗してあっさりとプレーヤーに負けることもあるといった演出はAIエンジンがあってこそ。そのノウハウを携帯電話に導入した。完璧に答えてくれるUIではなく、AIによって時に人間臭いおちゃめな対応も盛り込んで、愛着のわくUIにしたのだという。
■世界進出のよきパートナーに
 音声通話用のアドレス帳に始まった携帯電話のUIは、10年前に登場した「iモード」の影響を受け、現在では様々な機能を積み重ねた状態だ。従来からの操作性を排除するとユーザーからのクレームにつながるだけに、過去のUIを全面変更することは事実上、不可能になっている。
 だが、そこにiPhoneという過去のしがらみにとらわれない畑違いの会社のUIが出てきたことで、目新しさを求めていたユーザーが一気に飛びついた。
 固定観念にとらわれた日本のメーカーやキャリアの発想では、もはやUI改革は難しいのかもしれない。しかし、キャメロットのような全く違った切り口を持ち、操作することをエンターテインメントに仕上げるような企業がさらに参入してくれば、日本のケータイは今後もっと楽しいツールになるだろう。
 スピンぐるメニューは現状では、表面的な部分のみに採用されており、各機能を使おうとすると従来通りのUIになってしまう(ただし、カメラ部分などはキャメロットがUIを担当)。「メール周りなどを開発するには相当重たい作業になる」(吉高氏)というが、まるごと「スピンぐる」で扱えるような画期的なUIに進化することを期待したい。
 キャメロットのような会社は、世界で受け入れられるゲームを作るのが得意だ。日本メーカーの世界進出にも良いパートナーになるはずだろう。



SNSのグリーが5位入賞 IT企業成長率ランキング
 世界4大会計事務所のひとつ、デロイト トウシュ トーマツ(本部・ニューヨーク)は11日、アジア太平洋地域のテクノロジー企業上位500社の成長率ランキングを発表した。日本からはソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)サイトを運営するグリー(東京都港区)が5位に入賞した。
 ランキングは過去3年間の売上高成長率が指標で、今年で8回目となる。グリーの成長率は2636%だった。日本企業がトップ5入りしたのは、2003年以来という。
 トップは、衣料品ネット販売サイトを運営する中国の「バンクルテクノロジー」。日本からは、水道管洗浄事業を手がけるオアシスソリューション(東京都渋谷区)が成長率812%で29位、インターネット広告代理店ビックタウン(東京都中央区)が500%で62位に入り、46社がランクインした。
 国・地域別では、台湾が99社と最も多く、続いて中国が97社、日本は参加9カ国中7位だった。ただ、全体の平均成長率は361%と、昨年の707%からは大きく後退した。



米ビデオゲーム機・ソフト販売、年末商戦も苦戦続く
 調査グループのNPDが10日公表した調査結果によると、11月の米国におけるゲームソフトとビデオゲーム機の売上高は前年同月比7.6%減少し、27億ドルとなった。低迷の続く米ゲーム業界が年末商戦でも苦戦していることが浮き彫りとなった。
 ハードウエアの売上高は前年比13.4%減少。一方、ゲームソフトの売上高はアクティビジョン・ブリザードの「コール・オブ・デューティー:モダン・ウォーフェア2」の発売に支援され、3.1%減にとどまった。
 11月売上高は、年末商戦の皮切りとなる感謝祭翌日の「ブラックフライデー」(黒字の金曜日)の週末も含まれる。
 家庭用据え置き型ゲーム機では、任天堂の「Wii」がトップで126万台。2位は米マイクロソフト>の「Xbox 360」(82万台)、3位はソニーの「プレイステーション3(PS3)」(71万台)となった。
 「コール・オブ・デューティー」は11月に米国で600万本以上を販売し、ゲームソフト売り上げでトップとなった。



09年の通販・電子商取引市場、5.9%成長 民間見通し
 民間調査会社の富士経済(東京・中央)がまとめた通販・電子商取引市場の調査結果によると、2009年の売上高は前年比5.9%増の5兆6547億円となる見通し。ネットスーパーなどの、小売店から直送する「小売拠点型」通販や、携帯電話向けゲームなどは伸びたが、医薬品販売が制限されたことで全体の伸びは鈍化した。
 物販は6.2%増の4兆8907億円の見込み。インターネット通販は11%増となり、同社では「2009年は、物販市場の半分をインターネット通販が占める」と指摘。サービス・デジタルコンテンツ市場は3.5%増の7640億円。携帯電話向けのゲーム配信や電子書籍の配信企業やコンテンツ数の増加が続いているという。
 一方、医薬品通販は、22.7%減の51億円となる見通し。2009年6月の薬事法改正で第1類・第2類の医薬品の通販が原則禁止となり、取り扱える商品が大幅に減ったのが響いた。



米Yahoo!も検索結果にTwitterを表示
 米Yahoo!は12月10日、Yahoo.comでの検索結果にTwitterのツイートを追加したと発表した。
 ツイートは検索結果に必ず表示されるわけではなく、ユーザーが入力した検索語が、Yahoo!内で急に検索数が増加しているトピックだった場合のみ、Yahoo!の検索アルゴリズムが関連するツイートを選択し、ページの最下部に表示するという。Googleが数秒前のツイートをストリーミング表示するのに対し、Yahoo!は関連性が高いと判断したツイートのみを静的に表示する。従って、数時間前のツイートが表示される場合もある。
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