(*゜Д゜*)新聞

ある家庭用ゲーム開発者のソーシャルゲームへの転身(COLUMN)
 ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)上で手軽に遊べる「ソーシャルゲーム」が世界中でこれほどブームになると1年前にどこまで予想できただろうか。しかし、日本にも家庭用ゲーム機向けのゲーム開発からソーシャルゲームへといち早く転身したゲーム開発者がいる。
■家庭用ゲーム機向けゲームの限界
 ソーシャルゲームの可能性にかなり早くから着目していた人は少ないながらいた。2008年9月に掲載したコラム「中小ゲーム会社に新市場到来・参入の残り時間はわずか」で紹介したブレークスルーパートナーズの赤羽雄二氏もその一人だ。現在はユーザー数が3億人にまで拡大した世界最大のSNS「Facebook」をはじめとする新市場の有望性を説き、日本の中小ゲーム会社に参入を呼びかけた。
 この赤羽氏の熱意に反応したのが、イストピカ社長の福島道宣氏だ。家庭用ゲーム機向けゲームの開発経験が長い福島氏は、1998年に大阪市でゲーム会社を設立し、当時は受託開発を中心に堅調な経営を続けていた。
 会社は、東京、大阪、オーストラリアに拠点を持ち、外国人も積極的に採用して世界に開いた先進的な開発体制を整えてきた。日本的なゲーム作りの考え方を崩そうという努力もしてきたが、福島氏は「家庭用ゲーム機市場にいたままでは、今後の成長に限界がある」と感じていたという。
■右も左もわからないなかで決断
 そんなとき、FacebookというSNS上で自由にゲームを作れるチャンスがあると聞き、福島氏は居ても立ってもいられなくなった。日本人ユーザーはまだほとんどいなかったが、外国人に混じってFacebookのゲームを遊び、研究した。そして、右も左もわからないなかで、賭けに出ることにした。
 もちろん、周囲は簡単に賛成しなかった。社内には家庭用ゲーム機向けのゲームを作り続けたいという人も少なくない。考えた末に会社を他の人に譲ることにし、09年1月、福島氏は新会社イストピカを社員2人で設立した。
 この当時、福島氏は「最初から日本市場は考えていない」と述べていたが、実際日本では「Facebookとは何か」「ソーシャルゲームとは何か」と説明しないと話が始まらないほどこの分野の認知度は低かった。
 福島氏が手探りでゲーム開発を進めるなかで悟ったのは、ソーシャルゲームの論理はこれまでの家庭用ゲーム機向けゲームの論理とはまったく異質であるということだ。ゲームのおもしろさを決めるのは、ゲーム内での人と人との駆け引きであり、どれだけ他の人を巻き込むかという部分にある。当然、ゲームデザインもまったく異なる。
■日本でも立ち上がった市場
 同社初のソーシャルゲームは、09年8月にリリースした「Broadway Cafe」で、アップルの「iPhone」向けゲームアプリケーションとFacebookを連動させた。内容は、カフェの店員として料理を運び、レジを処理していく一種のアクションゲームで、経営シミュレーションの要素も持たせてある。Facebook側のアプリから友人のデータを読み込むことで一緒に成長していき、中盤以降の展開が有利になるという仕掛けを盛り込んだ。
 09年10月時点で、ユーザーは米国、欧州、香港、オーストラリアなど世界各国に広がり、日本は全体の2割という比率だった。とはいえ、大ヒットと呼べるまでには至らなかった。ところが、09年後半から日本で市場が急激に立ち上がり始める。日本のSNSが、Facebookの手法に追随するかたちで、自社のプラットフォームをゲーム開発会社などに開放する戦略を始めたからだ。
 まず、ミクシィが09年8月に「mixiアプリ」のパソコン版をスタート。10月には携帯電話版も追加した。携帯サイト「モバゲータウン」を展開するディー・エヌ・エー (DeNA)も、10年1月末にオープン化戦略「モバゲーオープンプラットフォーム」の展開を始めた。日本のSNSは課金決済などの仕組みが成熟しているという利点があり、海外より早いペースで市場が立ち上がりつつある。
 DeNAは、スタート時にタイトルをそろえるため、自社開発だけでなく他社とも共同開発する方式を採った。日本にはソーシャルゲームを作るノウハウを持つ企業がほとんどなかったこともあり、イストピカとの間で話が進んだ。それが欧米のソーシャルゲームを研究し尽くしたうえで開発した「ビストランテ」というレストラン経営ゲームだ。
■これまでのゲームとどこが違うのか
 このゲームは、普通の携帯電話でも動くようにFlashを使うのはごく一部で、大半がリンクだけを利用して遊べる。ソーシャルゲームのなかでも特にデータが軽くブラウザーだけで遊べる「ブラウザーゲーム」として開発されている。
 内容は、決められたメニューのなかから料理を選んで調理し、お店に出して呼び込みをかける。調理の腕が上がっていくと、メニューの種類が増えていくというシンプルな設定だ。しかし、そこにソーシャルゲームとしての風味が加わり、他のユーザーを巻き込むようになると、まるで別の性質が顔を出し始める。ゲームを始めると他のユーザーと一緒にプレーした方が圧倒的に有利になることに気づく。
 例えば、お客さんの呼び込みをかけるとき、友人に代わりに行ってもらうことができる。また、他のユーザーのレストランで食事をするとアイテムを獲得でき、ゲームを有利に展開できる。当然、友人になっているユーザーのレストランで食べようというインセンティブが働く。たくさんの友人を抱えている方が時間の節約になるのだ。
 ゲームの基本にあるのは、自分の時間に対応させたリソース配分であり、「時間管理ゲーム」と呼ばれるジャンルに属する。ポイントは何をテーマに選び、どういうユーザーに配慮するか。女性に人気の出やすい料理をテーマに選び、戦争のように人と競い合うのではなく、人と協力することが推奨されるシステムになっている。
 このゲームは基本料が無料でアイテム課金で収益を得る仕組みだが、時間がキモであるために「時間を短縮したい」ユーザーはお金を払う。調理には長い場合で30分以上かかる。時間コストを減らすために、まめに友人を増やしたり有料アイテムを購入したりすることを自然と促す仕組みになっているわけだ。
■変化の先頭に立ちチャンスを呼び込む
 「ビストランテ」は現在、モバゲーのゲームランキングで10位前後の位置に付けており、収益を上げるという意味では好位置にいる。特に、女性には人気があり7位と一桁台だ。DeNAの自社開発のゲームや、すでにmixiモバイルなどで人気を集めている移植ゲームが上位にひしめくなか、オリジナルの新規タイトルとしてはいい出足で、少なく見積もっても数十万ユーザーを抱えているとみられる。
 ブラウザーゲームは他の携帯電話への移植コストが限りなく小さい。仮に、DeNAがSNSを海外展開する場合でも、その戦略に乗って世界中に広げていくことができる。福島氏がゲーム開発者として思いきった転身をはかって、まだ約1年しか経過していない。しかし、変化の先頭に身を置くことで、着々とチャンスが訪れようとしている。
 ビストランテは単純作業のようなゲームだが、不思議なおもしろさがはっきり伝わってくる。読み込みの遅さ、携帯電話の動作の遅さも含め、間合いがどこか気持ちよい。日本のゲーム開発者が日本人向けに作ったゲームだからなのかもしれないと思っている。



mixi、3月1日からは招待がなくてもユーザー登録可能に
 ミクシィは3月1日より、SNS「mixi」について、ほかのユーザーからの招待がなくても会員登録できるように仕様を変更する。これまでどおりユーザーがほかの人に招待状を送ることも可能だ。
 ただし、招待状の有無にかかわらず、1人で複数のアカウントを取得することは禁止している。また、ユーザー登録の際に携帯電話による個人認証が必要となる。
 また、「マイミクシィ」と呼ばれる、つながっている友人が0人の状態が一定期間続くと、mixiが利用できなくなる。招待状なしに会員登録したユーザーに対しては、実際の友人や知人を見つけられるような機能を提供するとのことだ。
 なお、mixiに入会できるのは、満15歳以上の人に限られている。



Facebook、月間ビジター数で米Yahoo!抜く
 急成長を遂げているSNSの米Facebookが、米Yahoo!を抜いて米国で2番目に人気の高いWebサイトとなった。Webアクセス分析企業Compete.comが2月17日に報告した。
 Compete.comの調査によると、Facebookは米国で2010年1月に約1億3360万人のユニークビジターを獲得し、Yahoo!の約1億3200万人を上回って2位となった。1位は米Googleで1億4800万人だった。Compete.comの調査では、Yahoo!は2008年2月にGoogleに抜かれて2位に転落した。今回で2度目の転落となる。
 ユーザーがオンラインで過ごす時間におけるシェアに関しては、Facebookは1年前から既にGoogle、Yahoo!を上回っている。2010年1月には、ユーザーがオンラインにアクセスしている時間の11.6%はFacebookが占め、Yahoo!は4.25%、Googleは4.1%となった。Facebookのシェアが伸び続けている一方で、GoogleとYahoo!は緩やかに減少している。


Facebook、決済システムにPayPalを採用
 米Facebookと米PayPalは2月18日、Facebookでの広告および開発システムにおけるPayPal提供に関する提携を結んだと発表した。
 この提携により、広告主は広告システム「Facebook Ads」の利用料をPayPal経由で決済できるようになる。特に小規模な米国外の企業にとって、Facebookでのキャンペーン実施が容易になるとしている。Facebookは4億人以上のユーザーを擁し、その7割は米国外に在住している。
 また、ユーザーがFacebookでのゲームやアプリエーションなどの製品売買に利用する仮想通貨「Facebook Credits」にもPayPalを採用する。
 PayPalの登録ユーザーは1億9300万人を超えており、世界190カ国、24の通貨に対応している。



「プレステ」の生みの親・久夛良木氏を起用 楽天が社外取締役に
 楽天は19日、新しい社外取締役として、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)名誉会長の久夛良木(くたらぎ)健氏(59)を起用する人事を発表した。3月30日付。同日開催する株主総会後の取締役会で正式決定する。
 久夛良木氏はSCEの人気ゲーム機「プレイステーション(PS)」シリーズの生みの親として知られる08年6月からは、角川グループホールディングス社外取締役も務めている。
 楽天では、起用理由について、「インターネット業界とは違う他業界(ゲーム業界)で実績を残した。技術関連の助言をいただく」と説明している。
 同氏の起用で、同社の社外取締役は、16人の取締役のうち4人になる見通し。



全日空、3月末に神戸支店を閉鎖
 全日本空輸は3月末に神戸支店(神戸市中央区)を閉鎖する。国内外の旅行商品の販売や神戸空港関連業務を担当してきたが、国内全体で業務の効率化を進めるなか、閉鎖に踏み切る。一方で神戸空港に就航している航空機材については4月から一部を大型化し、輸送力を高める。
 神戸支店は、神戸空港が開港した2006年2月に開設した。従業員は7人。閉鎖後の業務は大阪支店や東京本社で引き継ぐ。
 全日空は神戸空港で羽田、新千歳、那覇の3路線(1日計8往復)を運航している。現在は約160座席のエアバス320と、約270座席のボーイング767を組み合わせて運航しているが、4月以降は767機の割合を増やす計画。
 一方、日本航空は5月末までに神戸空港発着の全路線から撤退するが、営業拠点である神戸支店(神戸市中央区)の存廃は未定という。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:moblog

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。