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スマートフォンの時代 国内勢、海外に再進出 自らリスク、現地に密着
 シャープと米マイクロソフトが組み、欧米市場への投入を発表したスマートフォン(高機能携帯電話)「KIN(キン)」。5月の発売から2カ月足らずで販売中止に追い込まれた。
シャープが中国市場に投入するスマートフォン
 交流サイト(SNS)を利用する若年層を顧客に想定。価格も最大100ドルに抑えたが、米通信大手のベライゾンが販売不振から取り扱いを中止。これを見た英ボーダフォンも発売前に欧州での販売を取りやめた。
事業モデル転換
 海外市場のハードルは高い。そこに日本の携帯電話メーカーが再び挑む。10月1日に携帯電話事業を統合する富士通と東芝。カシオ計算機、日立製作所、NECの携帯部門が合流したNECカシオモバイルコミュニケーションズ。三洋電機の携帯事業を買収した京セラ。再編で世界で戦う準備を進めてきた。
 これまで国内メーカーは日本仕様の高機能機の開発を優先、日本市場にとどまっていても販売リスクは通信会社が負うため事業が成り立った。しかし、パソコンのように世界標準のソフトなどが使えるスマートフォンの登場がこの事業モデルに転換を迫る。「メーカーとの関係は弱まっていく」(NTTドコモの辻村清行副社長)と通信会社も方針を転換。米アップルや韓国サムスン電子など海外勢が国内に進出してくるだけに国内勢も海外市場を狙うしかない。
 シャープは月内にも中国市場でスマートフォン2機種を発売する。価格は売れ筋の3万~4万円。生産を外部委託するほか、主要部品の液晶パネルも外部調達する。パーソナルソリューション事業推進本部の今矢明彦本部長は「競争の激しい中国市場ではユニークなうえ安価な端末が必要だ」と話す。
 KINで得た教訓は販売戦略に生かす。通信会社依存の販売をやめ、販路に現地の量販店や大手代理店を使う。店舗には担当者を派遣する徹底ぶり。中国での当面の販売目標は年500万台だ。
 NECカシオは2012年度の世界販売を1.6倍の1200万台に増やす目標を掲げる。北中米、オーストラリアで拡販を狙う同社の販売手法はシャープの逆。旧カシオが持っていた現地通信会社の販路を活用する。
 NECは中国市場で失敗、06年に撤退した過去がある。当時、現地法人で携帯電話を担当していたのはNECカシオの山崎耕司社長。日本仕様の機能にこだわったことに加え、「現地量販店に言われるまま出荷し、在庫を積み上げてしまった」とふり返る。
 「通信会社は販売量を定期的に報告するが、海外量販店では情報が正確に伝わらないケースがある」(携帯電話会社幹部)。シャープが販売店に担当者を派遣するのはこのリスクを避ける狙いもあるようだ。
世界と大きい差
 野村総合研究所の小林慎和上級コンサルタントは海外市場で世界大手と戦うための条件として「販売網、ブランド力、コスト競争力の3つを磨くこと」と指摘する。
 フィンランドのノキア(年間出荷4億3000万台)、サムスン電子(同2億台)、韓国LG電子(同1億台)。これに対し日本勢はトップの京セラでも1300万台。南米進出や北米でのスマートフォン投入を急ぐが差は大きい。3つの条件を満たそうと国内メーカーの試行錯誤が続く。



<パナソニック>楽天と提携 次世代テレビ開発へ
 パナソニックが楽天と提携し、電子商取引に対応した次世代の薄型テレビを共同開発することが2日、明らかになった。プラズマテレビ「ビエラ」を大容量インターネットに接続し、簡単なリモコン操作で商品を購入できる機能を開発。パソコンのような複雑な操作をしなくても、国内最大のインターネット商店街「楽天市場」を高画質のテレビ動画で楽しめ、リモコンで商品を注文できるようにする。共同開発の次世代テレビは国内外で11年末に発売する。
 両社は10月上旬に発表する。パナソニックは家族が集まる居間の中心に位置するテレビとリモコンの機能を高め、パソコンよりも簡単に使いこなせる先端機器とすることを目指している。03年にネットに接続できる薄型テレビを発売し、検索などパソコンに近い機能をテレビに持たせたところ、居間で電子商取引を楽しむ家族のニーズが高いことが判明。この分野のノウハウをもつ楽天に共同開発を打診した。
 これに対して、楽天は「パナソニックのブランド力を借りて世界進出を拡大するチャンス」と快諾。楽天市場は食料品や化粧品など幅広い業種の約3万3000店が出店し、会員は全国に約6500万人いるものの、20~30歳代がユーザーの中心で、50歳代以上の顧客開拓が課題となっていた。テレビとリモコンの操作なら、パソコンになじみの薄い富裕層の中高年層も取り込めると判断した。
 現在のパソコンは動画よりも静止画が中心。テレビであれば大量の動画配信が可能となり、パナソニックが得意とする3D(三次元)など高画質・大画面の動画でネットショッピングを楽しむことができる。楽天はビエラ向けに特化した楽天市場の配信も検討しており、専門チャンネルのテレビ通販などと合わせ、楽天が目指す「放送と通信の融合」が進む可能性がある。
 楽天市場の売上高は8002億円(09年度)で、大手百貨店に匹敵する。居間で子どもからお年寄りまで、テレビを見ながらのネットショッピングが一般化すれば、将来的に日常の買い物もテレビのリモコンで済ますことができ、新たな「流通革命」が起きる可能性もある。



TSUTAYAレンタルDVD枚数過去最高も売上横ばい 中古本事業参入など生き残り戦略図る
 東京都に本社を置くカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(CCC)は9月23日、全国で展開するTSUTAYAでレンタルしたDVDの枚数を集計した結果、2010年8月のDVD月間レンタル枚数が、6,212万609枚と史上最高記録を更新したと発表した。
 これにより2010年1月から8月までのレンタル枚数は4億3000万枚を超え、2010年の年間のレンタル枚数も、過去最高の7億枚を突破し、過去最高の伸びとなる見込みだという。
 同社ではこの要因として、「美男<イケメン>ですね。」をはじめとする韓国テレビドラマ作品のレンタル枚数が過去最高を記録するなど、10代~60代まで幅広い年代の方から視聴につながったことを挙げている。また「ジャガーノート」など、知る人ぞ知る面白い作品を発掘して提案する「TSUTAYA発掘良品」の展開作品のレンタルが、50代~60代のプレミアエイジの方を中心に強い支持を得ているという。
 一方で、8月の既存店の売上高前年比で見ると、海外TVドラマの商品不足や旧作レンタル料金の価格引き下げ等の影響から、映像レンタル全体では前年比94.1%となっている。音楽レンタル全体では前年比111.1%。これらにコミックレンタルなどを含めたレンタル全体では98.0%となったと発表。このような背景からか、最近店舗によっては、韓流ドラマゾーンのスペースが依然より拡大しているようだとのユーザーの声も上がっている。
 さらに、24日には中古本買取・販売を行う「ecobooks(エコブックス)」の1号店をTSUTAYA横浜みなとみらい店(神奈川県横浜市)内にオープンした。中古本事業を本格的に開始し、2010年度中に10店舗、今後5年以内に200店舗に展開する予定。
 不況が続く中、TSUTAYAはレンタル業界での生き残りをかけて、韓流ゾーンの充実や中古買取・販売市場への進出など、さまざまな手を打っているようだ。



JTは無煙タイプ増産、コンビニは脱たばこ急ぐ
 たばこ増税に伴い、1日からたばこが大幅値上げされた。過去最大の値上げとなったことで駆け込み需要が生まれ、今年度のたばこ税収は当初想定より増える見通しだ。一方、たばこ会社や販売店は、影響食い止めに躍起となっている。
 財務省によると、2010年度のたばこ税収(国税と地方税の合計)は1兆9734億円の見込み。販売本数が前年度比17%減の1946億本に落ち込むが、単価が上がるため、値上げをしないと仮定した場合に比べ631億円の増収になるという。
 ただ、前年度と比べると557億円の減少で、4年連続減となる見通しで、1990年度以来、20年ぶりに2兆円の大台を割り込みそうだ。
 大幅値上げに伴う販売減が懸念される日本たばこ産業(JT)は、新商品の強化で愛煙家のつなぎとめを狙っている。
 その切り札が無煙たばこ「ゼロスタイル・ミント」だ。「かぎたばこ」に分類され、国内での普及率はほぼゼロだった。
 しかし、今年5月、都内限定で販売したところ、予想を上回る人気を博し、品薄状態が続いている。11月中にも増産体制を整え、パッケージのデザインも一新する計画で、同様の商品開発も急ぐ考えだ。たばこが主力商品のコンビニは、「たばこ以外の商品でお客を集められるかが勝負」(セブン―イレブン)として、脱たばこ戦略を急いでいる。高価格帯の自主企画商品(PB)の投入や高級デザートなどを強化し、年末までにはたばこ増税に伴うマイナスを取り戻したい考えだ。



駐日米大使 ツイッター発信開始
 ルース駐日米大使は1日、ミニブログ「ツイッター」による発信を始めた。日本各地で見聞したことを自ら携帯情報端末に打ち込みリアルタイムでつぶやく。同大使はシリコンバレーで25年のキャリアを持つ企業弁護士出身でIT(情報技術)は得意分野だ。



【中日社説】
ドラゴンズ優勝 熱気を次につなげたい
2010年10月2日
 白熱の競り合いにわいた今季のプロ野球に、ひとまず決着がついた。この熱気をポストシーズンゲーム、さらに来季へとつなげて、人気再興への軌道を確かなものとしてほしい。
 一日、中日ドラゴンズのセ・リーグ制覇が決まった。パ・リーグは福岡ソフトバンクホークスが優勝を決めており、両リーグともまれに見る激戦となったレギュラーシーズンにようやく決着がついた。見ごたえあるシーズンだったと言っていい。
 セは中日、阪神、巨人の三つどもえの優勝争い。パは五球団が小差でひしめき合う大混戦。今季はどちらも最終盤まで激しい競り合いが続いた。パは、一時優位に立った埼玉西武を最後にソフトバンクが大逆転するという劇的な展開。クライマックスシリーズ(CS)出場をかけた三位争いも、どう転ぶかわからない戦いでファンをハラハラドキドキさせた。
 一方、セも上位三チームが一歩も譲らぬ大接戦を繰り広げた。中日は、百四十三試合を戦い、あと一試合のみを残す大詰めで優勝を決めた。最後の最後まで息をのむようなデッドヒートが演じられたのである。
 ファンにとってはこたえられないシーズンとなったに違いない。何といっても白熱の競り合いほど勝負を面白くするものはない。それも、独自の個性や特長を持った多くのチームが頂点目指して互角の戦いを繰り広げることになれば、見る側はいっそう熱くなれる。それこそが長いペナントレースの醍醐味(だいごみ)というものだ。
 この熱気を、ぜひともこれから始まるCS、日本シリーズへとつなげたい。そして来季は、それこそ全チームが上位争いから一歩も引かないような戦いを見せてほしい。そんなシーズンが実現できれば、間違いなく人気復活への大きな一歩となるはずだ。
 グラウンド外の課題、難題は相変わらずだ。球団の経営問題。テレビ放映減少に象徴される注目度の低下。米メジャーリーグへのスター流出。対する改革はなかなか具体的に進まず、ここへ来てまたしても球団売却の動きも出てきている。
 とはいえ、ファンを否応(いやおう)なくひきつける大熱戦は、必ずや上昇への突破口となり得る。個性を生かした多くのチームの競り合いは、共存共栄の将来像にもつながっていくだろう。改革と熱戦の両輪を、どちらも欠けることなく、力強く進めてほしい。

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