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夜明け前が一番暗い?ゲーム産業の今(COLUMN)
 今年の「東京ゲームショウ2009」は盛り上がりに欠けたと指摘する業界関係者が多い。ゲーム会社の経営統合や、景気低迷による中小企業や海外企業の出展見合わせでブース数が減少し、スペースにも空きが目立った。東京ゲームショウに来たからこそ見ることができる新しい驚きが少なかったのは確かかもしれない。
 とはいえ、来場者数はビジネスデーは昨年並みの約5万人。全体では約18万5000人で昨年比1万人減に過ぎず、本当に盛り上がらなかったのかといえば、そうではない。
 確実にいえるのは、ゲーム市場に質的な地殻変動が起こりつつあるということだ。それは、いくつもの断片として姿を現したが、会場で直接体感することは難しかった。そのことも、低迷したという印象につながっているのだろう。
■パッケージ型モデルの限界を感じる経営者たち
 質的な地殻変動が垣間見えたのは、9月24日に開催された基調講演パネルだった。スクウェア・エニックス、コナミ、バンダイナムコゲームズ、カプコン、ソニー・コンピュータエンタテインメントという大手ゲーム会社の5人の経営者によるパネルディスカッションだ。ここでは、経営者たちが実感として受け止めている変化が率直に語られた。
 ゲーム機のビジネスの基本は、1983年に任天堂が「ファミリーコンピュータ」で築いて以来、今も崩れたわけではない。それはソフトウエアをパッケージ化してゲーム機本体から分離するというモデルだ。
 ハードとゲームソフトの分離は、ゲームソフトだけを専業で開発して展開する市場を作りだした。それは現行世代の「Wii」「プレイステーション3(PS3)」「Xbox360」といったハードでも基本的に変化していない。26年間も崩壊することなく保たれ続けている。
 だが26年間は、様々な技術革新がこのビジネスモデルをレガシー化(陳腐化)するのに十分すぎる時間でもある。実際に、韓国発のオンラインゲームやNTTドコモ「iモード」を通じての携帯電話向けゲーム、アップル「iPhone」などのダウンロードを前提とした販売モデルなどが出現している。
 そして、長年親しんできたレガシーモデルが早晩縮小することに気づいているのがゲーム大手の経営者だ。
 スクウェア・エニックスの和田洋一社長は、パネルの中で「収益モデルのイノベーション」の重要性を指摘した。パッケージソフトは一物一価だったが、ネットワークであれば価格を自由に設定できる。ネットワークを前提にすれば多様な価格モデルを使った遊び方を提案でき、それができなければ「今後数年は業界は保つが、その後は厳しい状況にさらされる」と述べていた。
 「ドラクエIX」(スクウェア・エニックス、DS)が400万本超の大ヒットとなったように、1年や2年でレガシーモデルの崩壊が起きるわけではない。しかし、どの程度の猶予があるのかわからない将来予測の難しさが、何ともいえない不安感を生み出している。
■「良いゲームは売れる」という常識の危険
 良いゲームをつくれば、ユーザーは評価してくれ、売れるはずだ――。今もその思いを抱いている開発者は少なくない。しかし、それはレガシーモデルの市場が成長を続けている間だけに限られる常識だ。
 一度成立したモデルは、そのモデルが有効な間は拡張し続ける。ゲームの場合は、3Dグラフィックスが豪華になり、複雑な人工知能を搭載したタイトルが登場するというように発展を続けてきた。ソフト開発も、過去の実績から販売本数を予測して、逆算して開発費を決めるという形を取らざるをえない。
 そして、近年の開発費の高騰を圧縮するために、それらの仕組みをさらに効率化すべく懸命に努力していく。企業全体の仕組みをレガシーモデルへと最適化していくのである。
 しかし、これは危険な行為でもある。最適化は、レガシーモデルの崩壊がないという重要な前提条件のうえにある。それが崩れてしまったらどうなるだろうか。過剰最適化では本当にないのだろうか。
■2日間で30万人を集めたSNSゲーム
 私が抱いたのは、レガシーモデルの崩壊は予想を超えて早いのではないかという予感だ。
 会期中に行われたセミナーで、ミクシィの川岸滋也氏(mixi事業本部企画部パートナーサービス企画グループマネージャー)は、8月に開始した「ミクシィアプリ」の「サンシャイン牧場」というゲームがシルバーウィークの2日間で30万人のユーザー数を獲得して、累計80万人に達したと述べていた。現在はすでに100万人を超えている。
 ミクシィアプリは、ミクシィをアプリケーションプラットフォームとして外部に公開する試みで、最も成功しているアプリの一つが、サンシャイン牧場だ。これは、自分の農場を作って作物を育てることをテーマにしたゲームで、自分一人ではなく友人を誘えば誘うほど、ゲーム内のプレゼントやポイントを稼げる仕組みになっている。言い方は悪いが、「ネズミ講」的なゲームシステムなのだ。
 現在は無料で提供されていることもあり、誰かから誘いを受けたユーザーは抵抗なくすぐに遊び始めることができる。そうでなければ、このすさまじいペースでの普及は考えられない。
 このゲームを開発したRekooは中国系の企業で、中国でのソーシャルゲームの開発ノウハウを日本市場に持ち込んだ。日本では、こうしたタイプのゲーム開発の経験を持つ企業が少ないために、より目立ちやすい状況になっている。
■新しいビジネスモデルを試すリスク
 東京ゲームショウのパネルディスカッションで、バンダイナムコゲームズの鵜之澤伸社長は、「(格闘ゲームの)『鉄拳』はゲーム自体は、無料でダウンロードできるようにして、ゲームセンターと同じように1プレー100円というシステムにしても本来はなんの問題もない」と述べた。しかし同時に、「それをやる度胸がない」との本音も漏らしていた。
 レガシーモデルが崩れようとしていることはわかっていても、企業としてそこから飛び出すのは難しい。数十億円を使って開発したゲームで、新しいビジネスモデルを試すのは、失敗したときのダメージが大きすぎる。
 「ビジネスモデルと売上高の構成をいつ変えられるのかという恐怖心はある。間違いなく変わっていくと思うが、開発費をこの程度かけてプレイ時間は何十時間というスタイルから抜け出せていない」と鵜之澤社長はその限界を語っていた。
 サンシャイン牧場と鉄拳シリーズを比較するのは乱暴だが、投資金額の大きさが企業戦略の自由度の差にわかりやすく表れている。高コストのゲームは回収のための博打性がますます増す一方、iPhoneなどのダウンロードコンテンツは、単価と収益性が低すぎて既存企業のサイズを維持できない。
■ビジネスモデルのプロデューサーが必要
 ただ、これはレガシーモデルに固執しているから生じる限界でもある。パネルのなかで、和田氏は「プロデューサーが育っていない」と、興味深い指摘を行った。優秀な人材を多数抱えているはずの同社からは考えられないと感じられることだったからだ。
 その真意を確認したところ、「今は、ビジネスモデルの設計とゲームデザインの設計を絡み合わせた設計能力がプロデューサーに求められる時代」なのだという。大手ゲーム会社で現在主力で働いている開発者は、この26年間のレガシーモデルによる開発やプロデュース経験しかない人ばかりの集団だ。それは当然のことだが、大手企業は次の時代の種をどのように用意すればよいのかに悩んでいる。言い方を変えれば、大企業病に苦しんでいる。
 今必要なのは、ユーザーに対して、価格を含めて新しい体験を提案するゲームを考えることだ。マーケティングと一体化するゲームデザインが求められる時代に変わろうとしているのである。
 繰り返すが、レガシーモデルがすぐになくなってしまうという単純な話ではない。「ファイナルファンタジーXIII」を楽しみにする人がたくさんいるからこそ、ゲームショウの一般公開日に長い行列ができる。一方で、過去に参考にする例を持たない「見えない市場」が登場しつつあり、そのルールはまだ定まっていない。
 今年の東京ゲームショウに物足りないという意見が多かったのは、そうした見えない市場の方向感をつかめる「種」が具体的な形で姿をあまり現してなかったからだろう。実際、サンシャイン牧場は出展されなかった。広告効果という意味で、出展するメリットがあるかどうかも怪しい。
 ただ、予想を超える速度で、市場の変化は進んでいる。そういう実感はひしひしと読みとることができた。



米グーグル、検索改良 日付限定や閲覧済みサイトのみからなど
 米グーグルは1日、主力のインターネット検索サービスを改良したと発表した。特定の日付を指定し、その期間にグーグルが検索データベースに登録した情報を表示できるようにした。過去1時間以内の最新の検索結果だけを表示することも可能。利便性を高め、マイクロソフトなどのライバルを振り切るのが狙いだ。
 ネット検索結果の画面から、さらに条件を絞り込んで必要な情報を探し出せる「サーチ・オプション」機能を拡充した。過去に閲覧したことがないサイトだけを検索する機能や、閲覧済みのサイトだけを検索する機能も加えた。
 調査会社のコムスコアによると、グーグルの8月の米検索シェアは64.6%と他社を圧倒している。ただ、3位のマイクロソフトが新サービス「ビング(Bing)」の投入をきっかけに、わずかながらシェアを伸ばしている。グーグルは検索サービス改良で、マイクロソフトを突き放す構えだ。



NTT東西のシェア5割突破=6月末のブロードバンド契約-総務省
 総務省が2日発表した今年6月末時点の電気通信事業の競争状況調査によると、NTT東日本と西日本を合わせたブロードバンド(高速大容量)通信契約数のシェアは3月末比0.8ポイント増の50.6%となり、2004年の調査開始以来初めて5割を超えた。
 ブロードバンド契約は光回線とデジタル加入者線(DSL)、ケーブルテレビ会社が提供するインターネットサービスの合計。このうち、光回線契約数に占めるNTT東西のシェアは0.1ポイント増の74.2%だった。 



ドコモ、富士通をLTEデータ通信端末の開発ベンダーに選定
 NTTドコモは、LTEのデータ通信端末の開発ベンダーとして富士通を選定した。2日、富士通より発表された。
 富士通のデータ通信端末は、LTE規格に加えて、HSPA/W-CDMAおよびGSM/GPRS方式もサポートされる予定。ExpressCardに準拠する。なお、スイスのジュネーブで開催される展示会「ITU TELECOM WORLD 2009」の富士通ブースにおいて、LTEデータ通信端末のコンセプトデザインモックが展示される。
 NTTドコモでは、端末の開発ベンダーとして、富士通のほかにNECやLGエレクトロニクスなどを採用。各メーカーがこれを発表している。



三菱重、「MRJ」100機受注を発表 米社から、14年に1号機納入
 三菱重工業(7011)は2日、子会社の三菱航空機(名古屋市)が開発している小型ジェット機「MRJ」について米国の航空会社から注文を受けたと発表した。100機を受注することで同日、覚書を締結した。
 第1号機を2014年に納入し、5~6年かけて全機を納める方針だという。MRJを発注したのは米トランス・ステーツ・ホールディングス(ミズーリ州)。傘下に地域航空2社を抱え、大手の路線運航も受託している。
 三菱航空機はこれまでに全日本空輸(9202)からMRJ25機を受注している。
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危機を迎えたウィルコム、事業再生ADR手続で立ち直ることができるのか?(COLUMN)
 2009年9月24日、ウィルコムが事業再生ADR手続の申請をするという、衝撃的な発表を行った。発表によると、高速モバイルデータ通信の「WILLCOM CORE XGP」を展開していくに当たり、財務体質の抜本的な改善が不可欠という判断から今回の手続に至ったとのことである。
 事業再生ADRとは、当事者同士で話し合って紛争を解決する私的整理の一種。影響する範囲が当事者のみであることから、民事再生法などの法的整理と比べて取引先への影響が小さく、税制上の特例も受けることもできる。主に過剰債務に陥った大企業に向けたもので、2007年から導入されており、最近では消費者金融のアイフルがこの申請をしたことで話題となった。
 各種報道によると、取引金融機関に対し1000億円の債務元本残高の維持と返済期限の延長を要請しているとのことのようだ。ウィルコムの2009年3月期決算資料を見てみると、純利益で約60億円の黒字を確保しており黒字経営ではあるが、有利子負債総額を見ると、約1285億円と大きな負債を抱えている。これが経営の重荷となっており、さらに今後、新しい規格であるWILLCOM CORE XGPへの設備投資が必要になることなどから、早期に抜本的な再生が必要と、今回の判断に至ったようだ。
 携帯電話業界では、最近でもNECとカシオ・日立が携帯電話端末事業を統合するなど、国内市場の大きな変化によって端末メーカーの再編が進んでいる。だがキャリア側の危機が表面化するというのは、資金難でサービス開始前に破たんしたアイピー・モバイル以来であり、ショッキングな出来事であったことは確かだ。
カーライルの意向が大きく影響か?
 とはいえ、ウィルコムが資金的に苦しいという雰囲気は、これまでの発表会などからも感じ取ることはできた。例えば、同社がWILLCOM CORE XGPの試験サービスを発表した際、本格サービスは10月以降に展開するとしたものの、全国展開に向けたスケジュールは示されなかった。その理由を「エリア展開を慎重に実施したい」と説明していたが、資金的な目処が立っていないため、長期的なスケジュールを公表できなかったととらえることもできるだろう。
 今回、ウィルコムが事業再生ADR手続に至ったのは、携帯電話キャリアとの競争が激化し、契約者の純減が続いているという影響もあるだろう。だが、どちらかというと、ウィルコムの筆頭株主である米国の投資会社、カーライルによる意向が大きいと考えられる。
 それを象徴するのが、ウィルコムの社長交代である。8月21日、これまで社長を務めていた喜久川政樹氏が副会長に退き、元ソニー・エリクソンの久保田幸雄氏が社長に、そしてカーライル出身の安達保氏が会長に就任している。また9月21日には、10月1日付でウィルコム沖縄の社長を、NTT出身の仲本栄章氏に交代すると発表しており、3カ月の間にウィルコムのトップが突如総入れ替えすることとなったのだ。
 また、これまでにも、当初カーライルが増資を引き受けると見られていたが、それを撤回したという報道が幾度かなされている。こうしたことから、カーライルの意向が働いたことで、トップの交代、さらには事業再生ADR手続による負債整理という急速な再生へ動くことになったと考えられる。
WILLCOM CORE XGPの正式サービスも発表されたが……
 無論“危機”といっても、現在のところウィルコムが提供する既存のサービスに影響はないようだ。量販店を覗いてみても、これまで通りウィルコムの端末は販売されており、消費者レベルで大きな影響が起きている訳ではない。とはいえ、やはり資金不足の影響を大きく受けていると感じさせる部分はある。
 それは10月1日に正式サービスを開始したWILLCOM CORE XGPである。実は事業再生ADR手続の申請と同日に、WILLCOM CORE XGPの正式サービス提供も発表されている。だがその内容は、ユーザーから見れば失望させられるものであったといわざるを得ないだろう。
 特に気になるのはエリアだ。サービス提供地域が東京23区の一部(およそ山手線の南半分と池袋エリア)と、4月から実施されていた試験サービスの時と大きく変わっていないのである。さらに詳細を見てみると、
申込ができるのは、既にウィルコムのAIR-EDGEまたはWILLCOM CORE 3Gを契約しており、かつ契約の住所が東京23区内の人に限られる
申込受付数は400人に限定
端末はNECインフロンティア製のGX001Nの1種類のみで無償貸与
来年の3月31日まで利用料やインターネット接続料が無料で利用可能
 といったように、実質的には試験サービスの延長ともいえる内容となっている。
実質的なラストチャンス、これを生かして復活できるか
 内側だけでなく、外側の市場環境も相変わらず厳しい。定額データ通信や定額通話など、ウィルコムの“独壇場”であった市場に次々と携帯電話キャリアが参入。競争が激化している。料金や通信速度などで後塵を拝したことから、ウィルコムは競争力を失いつつあり、特にPHSではひと月あたり1万単位での契約数純減を記録する月が多くなっている。
 PHSは技術的にも古くなっており、これ以上の高速化は困難であることから競争力の維持は難しい。WILLCOM CORE XGPへの移行は、同社の競争力を維持する上でも不可欠な要素となっているが、順調にサービス展開を進めるUQコミュニケーションズと比べ、出足で大きくつまづいてしまったのは辛いところだ。
 だがウィルコムはDDIポケット時代にも、幾度となく危機を迎えている。実際、1998年には第二電電(現在はKDDI)が貸付金の約760億円を債務放棄し、さらに全国6社に分割していた事業を統合。2002年にもKDDIが約200億円の債務を放棄している。しかもKDDIグループに所属していた末期にはノンコア事業と位置づけられて事業縮小傾向にあり、2004年にカーライルによるバイアウトで独立したことで、息を吹き返している。
 従来の危機は、KDDIのバックアップによって救われてきた部分があるだけに、事業再生ADR手続の申請をした今回は、より危機の深刻さが大きい。だが本格的な法的整理に至ってしまった場合、金融機関だけでなく取引先、さらにはユーザーにも影響が及び、事業イメージも大きく落とす可能性があったともいえる。それゆえ、法的整理に至る前に負債を大幅に整理できる可能性が出てきたというのは、長期的に見ればプラスと捉えることもできるだろう。
 かつてのKDDIのように強力な後ろ盾がない現在、今回の措置はある意味、ウィルコムにとってラストチャンスともいえる。もしこの措置で立ち直ることができなければ、PHSやWILLCOM CORE XGPがなくなるというだけでなく、アイピー・モバイル破綻の時のように、周波数帯分配のあり方に議論が及ぶこととなるなど、その影響は大きいと予想される。先の発表に「当社は、事業再生ADRの利用により、不退転の決意を持って、抜本的な事業再生を図り、『WILLCOM CORE XGP』を含めて今後の事業を発展させていく所存でございます」と記しているように、全ての膿を出し切って復活を果たして欲しいものだ。



9月の米新車販売、22.7%減 支援制度終了の反動大きく
 【ニューヨーク=小高航】1日まとまった9月の米新車販売台数(速報値)は、前年同月比22.7%減の74万5997台だった。米政府の買い替え支援制度により8月の販売が急増。同制度が終了したため9月はこの反動による販売不振が目立った。年率換算では922万台と、昨秋の金融危機以降で最低だった今年2月(912万台)の水準に迫った。
 米調査会社オートデータによると、9月の新車販売は米ゼネラル・モーターズ(GM)が約15万5000台と44.8%減。クライスラーも42.1%の大幅減だった。フォード・モーターは約11万台と5.8%の減少にとどまった。
 日本勢ではトヨタ自動車が12.6%減の約12万6000台、ホンダが約7万7000台(20.1%減)、日産自動車が約5万5000台(7%減)だった。



自動車販社の再編加速 トヨタ、独立系が初の合併
 自動車販売会社の再編が加速してきた。最大手のトヨタ自動車系では10月以降、北海道や関西でこれまで例のなかった独立系の地場販社同士の合併が相次ぐ。グループのダイハツ工業の軽自動車を取り扱う販売店も増えている。9月の新車販売台数は前年同月をわずかに上回ったが、少子高齢化や若者の車離れで、国内の新車市場は長期的な低迷が必至。ホンダ系や日産系でも生き残りに向けた販社再編が活発になっている。



09年度上期の国内家庭用ゲーム市場10.5%減
 ゲーム専門誌のエンターブレイン(東京・千代田)は1日、2009年度上半期(4~9月)の国内家庭用ゲーム市場の動向をまとめた。市場規模は前年同期比10.5%減の2137億8000万円で2年連続で減少した。景気後退による消費の冷え込みや、ゲーム機の販売をけん引する大型ソフトが少なかったことが響いた。
 ゲーム機の販売は15.1%減の808億円。販売台数で首位の任天堂の「ニンテンドーDS」は169万台と同29%増えた。だが、2位のソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)の携帯型機「プレイステーション・ポータブル(PSP)」(81万台)や3位の任天堂の据え置き型「Wii(ウィー)(59万台)など前年を下回る機種が目立った。
 ソフトの市場規模は7.5%減の1329億円。販売本数の首位はスクウェア・エニックスの「ドラゴンクエスト9」(DS用)で392万本。ポケモンの「ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー」(同)が206万本と続いた。



朝日社説
中国建国60年―富国強兵の道の危うさ (2009年10月2日)
中華人民共和国が60周年を迎えた。
「中国は世界の東方にそびえ立っている。社会主義だけが中国を救い、改革開放こそが中国を発展させた」
胡錦濤国家主席は、毛沢東が建国を宣言した天安門楼上で約20万人を前に演説し、10年ぶりの軍事パレードを閲兵した。孫文が好んだ黒い礼服姿は、毛、トウ(登におおざと)小平、江沢民の各氏に続く、共産党第4世代の指導者としての自負を見せつけた。
パレードでは、米国全土を射程に収めるとされる大陸間弾道ミサイル「東風31A」や、ロシアの戦闘機をもとにした「殲(せん)11」など国産の最新兵器を多数披露し、軍事力の充実を誇示した。
無謀な増産計画で数千万人ともいわれる犠牲者を出した大躍進や、それに続く文化大革命など幾多の混乱を経て、中国は約30年前に改革開放にかじを切った。
そして今、日本を抜いて世界第2の経済大国になる日は近い。同時不況からも、大胆な経済対策で真っ先に回復しつつある。富国強兵の道をまっしぐらに突き進もうとしているようだ。
世界は米国の一極支配から多極化への歩みを速めている。存在感を高める中国経済に、米国も日本も欧州も緊密に結びついている。
半面、軍事力の強大化に世界は懸念と危惧(きぐ)を深めている。日本にとっても重い現実である。強引な資源獲得戦略が各地であつれきも呼んでいる。
一方で中国は、大国の責任を果たそうという意欲も見せる。
胡主席は、一連の国連の会議やG20の場で「気候変動への対応を発展計画に組み入れ、強力な措置をとる」「核軍備競争に加わらず、国際的な核軍縮プロセス推進に努める」などと述べ、国際協調を重視する姿勢を示した。
しかし、外の世界への自信に満ちた振る舞いと、国内の不穏な空気との落差は尋常ではない。
経済成長に伴う利権をめぐり、党員による権力の乱用や腐敗が絶えない。賃金不払いや土地収用をめぐる紛争が頻発しているが、司法や行政は十分に機能しない。国民の不満は、各地で当局との衝突を生んでいる。
中国が内外に示すべきなのは法治であり、人々が大切にされる調和のとれた社会である。その方向への脱皮の努力があってこそ、東アジア共同体の夢をともに語れる国になるに違いない。
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