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「SNS以上の時価総額で上場も」--Rekoo Japan代表に聞くソーシャルゲーム市場の展望
 SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)上の知り合いたちと楽しむソーシャルゲーム開発で中国大手のRekoo Mediaは2009年11月10日、日本法人Rekoo Japanを10月27日付で設立したと発表した。
 Rekoo Mediaが開発するソーシャルゲームは全世界で1200万人が毎日利用しているという。国内ではミクシィが運営するSNSmixi向けに「サンシャイン牧場」を提供しており、250万人超とすでに最大規模の利用者数となった。
 同社が開発するソーシャルゲームが急成長した理由について話を聞いた。

-SNSにソーシャルゲームを提供するRekooのビジネスモデルは米Zingaなどの後追いだが、何が急成長を支えたのか。

リウ氏:その質問が出てくるのは「ソーシャルゲームは米国が一番進んでいる」との認識があるためだろう。確かに、ソーシャルゲームが生まれたのは米国だが、ゲーム産業、特にオンラインゲームは中国や韓国、日本の方が発達している。ソーシャルゲームで最大手の米Zingaさえ、中国や韓国で流行っているソーシャルゲームよりも一つ前の世代のゲームから始めている。中国で流行った「サンシャイン牧場」のような農場ゲームをコピーすることで、それをFacebookで流行らせるという逆輸入現象すら起きているのが実情だ。
 また、Zingaの人気ゲーム「Mafia Wars」のようなゲームは攻撃的であり、表現力もシンプル。一方、サンシャイン牧場は友達にいたずらをしかけるなどの楽しい交流関係を築け、表現力も高いという特徴がある。

-そのようなゲームは従来からある。既存のゲームとソーシャルゲームの制作においては何が違っていて、何が勝敗を決定付けるのか。

田中氏:既存のゲーム会社はパブリッシャーと呼ばれる。しかし、ソーシャルゲームは出版するものではなく運営するもの。これが最大の違いだ。中国ではゲームオペレーターと呼ぶ職種が定着しているくらいで、運営を通じて利用者の要望や意見を汲み取ることで進化を遂げていく。ゲーム制作における開発部分は2割で、運営に8割の比重が置かれていると考えていいだろう。
 また友達や家族と一緒に遊ぶゲームは楽しい。既存のゲームで言えば任天堂の据え置きゲーム機wiiの人気からもわかるだろう。しかし、Wiiは基本的に同じ場所で同じ時間に遊ぶ必要がある。一方、ソーシャルゲームは同じ場所にいる必要がなく、しかも友達と同じ時間に遊ばなければならないという制限もない。
 利用者から支持される、本質を捉えたソーシャルゲームは、SNSやソーシャルサービスに慣れ親しんできた「SNSネイティブ」や「ソーシャルネイティブ」とでも呼べる人たちでなければ開発するのは難しいだろう。実際にあるベンチャー企業の社員にソーシャルゲームの企画をやらせたところ、ソーシャルサービスに慣れ親しんだ若い人たちから面白い企画が多数あがってきた。

-Rekoo Japanの役割は何か。今の話を聞いているとソーシャルゲーム運営で日本の強みはないことになる。日本のゲーム業界は世界的に評価は高いが、ソーシャルネイティブと呼べるような人がたくさんいるとは思えない。

 携帯電話向けサービスのきめ細かな使い勝手においては日本が突出している。利用者の要求レベルも高い。これが最大の強みだ。この強みを生かせれば、携帯電話向けのソーシャルゲームの質をさらに高めて、これを世界に向けて発信することもできる。
 ソーシャルゲームはゲーム業界とは別の進化をたどっている。このソーシャルゲームの制作に向いた才能が日本のどこに存在するかはまだ分からない。まずはFlashの技術を駆使する、才能ある日本のクリエーターを紹介した。
 Rekoo Mediaが持つ中国特有の強みは、米国などへの海外展開と開発のスピードだ。日本企業は海外展開がうまくないし、開発スピードも中国に比べると遅い。それぞれの強みを生かしていく。
 ソーシャルゲームは既存のゲームと全くスタイルが違う。ビジネスモデルも異なる。既存の大手ゲーム会社には真似しづらい。そのため、(既存の大手ゲーム会社である)米Electronic Artsが(ソーシャルゲーム会社の)英Playfishを買収するというような流れが生まれているのだろう。

--日本ではmixi以外のプラットフォームにもソーシャルゲームを提供する予定ですか。

 もちろん計画を出されているDeNAさんとか、場合によってはそれ以外のプラットフォームにも環境が揃えば取り組んでいきたいです。
 現在ではソーシャルゲームを公開できるオープンプラットフォームがmixiしかないですが、DeNAさんとも話はさせていただいております。

--日本ではどれくらいのユーザー数を獲得できますか。

 プラットフォームの広がり方にもよりますが、1000万人には早めに到達したいと考えています。いままでの伸びを考えると比較的早い時期にそれは可能になると思います。
 ターゲットは日本国民全員。おじいちゃんから子どもまで遊べるゲームなので、そのぐらいに広まってくれればいいなと思います。
 1000万人はmixiだけでいけるのか、それまでにDeNAさんでもソーシャルゲームの提供が始まるかわからないですが、数カ月という単位で到達できればと思います。

--ソーシャルゲーム市場の展望をどう見ていますか。

 いままでも予想をはるかに超えるスピードで伸びてきています。僕の予想では日本国内だけでも2、3年の間にソーシャルゲームの会社がいくつか、下手したらSNSの会社を超えるような時価総額をつけて上場することも十分にあり得ると思います。
 それはグローバルに起きるでしょう。アジアでももっとスピードアップしていくと思います。非常に可能性があると思っています。



“農場ゲーム”が人気を集める2つの理由(COLUMN)
 「Facebook」や「mixi」といったSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)上でさまざまなコンテンツが楽しめるソーシャルアプリ。このソーシャルアプリの中でも今最も人気のあるコンテンツが“農場ゲーム”です。
 Facebookの人気ナンバーワンは米ジンガ(Zynga)の「FarmVille」という農場ゲーム。なんと毎日2500万人ものユーザーがこの農場ゲームを楽しんでおり、けた違いのスケールを誇っています。グローバルに展開するFacebookならではのスケールといえるでしょう。
 一方、国内最大手のmixiにおいても、人気ナンバーワンのmixiアプリは農場ゲームである「サンシャイン牧場」。このアプリは中国第2位のソーシャルゲームメーカー、レクーメディア(Rekoo Media)が運営しているものです。
 簡単に農場ゲームの概要を紹介します。FarmVilleの場合、最初にユーザーは正方形の自分の土地を与えられます。この土地を耕し、種をまき、収穫する。単純にいうとこの3つの動作を繰り返すことで農場自体をどんどん拡大させていくゲームです。
 土地を耕すといっても実際は自分に与えられた土地スペースを1つ1つクリックするという単純な作業。地味な作業の繰り返しです。ゲームに長くかかわればかかわるほど、この作業は面倒になっていきます。ただ、レベルが上がることでトラクターを購入でき、一気に4倍のスピードで耕せるようになります。単純作業に飽きたタイミングでモチベーションを維持させるようトラクターが出現するという、絶妙なゲームバランスがポイントです。
 次に耕した土地に種をまきます。種にはさまざまな種類があり、購入価格と収穫後の販売価格が異なり、収穫までにかかる時間も異なります。 
 例えば、イチゴは10コインで購入でき販売価格は35コイン。まいてから4時間で収穫できます。一方、コメは35コインで購入でき販売価格は115コイン。だだし、収穫まで3日かかるといった具合です。
 作物が実って収穫可能になってから一定時間経過すると、その作物自体が枯れてしまいます。そのため、ユーザーは次にアクセスできる時間が何時になるのか自分のスケジュールを確認した上で購入する種を決めます。例えば、4時間後にアクセスが可能と判断すればイチゴを購入し、金曜日にアクセスして週末はパソコンに触れないつもりであれば3日後に収穫できるコメを植えればいいといった具合です。
 収穫するときは実った作物の上をクリックするだけ。収穫した作物を販売して得られたお金でまた新しい種を購入して、作物を植えるというサイクルになります。
FarmVille大躍進の理由
 さまざまなソーシャルアプリの中でなぜFarmVilleがこれだけの成功を収めているのか。実際にこのアプリで遊んでみていくつか気付いた点を紹介します。
 まず、SNSの性質上、ユーザーは定期的にサイトにアクセスします。SNSにアクセスした、そのついでにアプリで遊ぶというのがソーシャルアプリ側からみたユーザーの獲得導線になります。また、ソーシャルアプリはいったんSNSにアクセスしてしまえば、IDやパスワードの入力が不要。スムーズにアプリを利用できるわけです。
 そのため、新規ユーザー獲得のハードルは低く、成否のポイントは獲得したユーザーがいかにそのアプリを継続的に使うかになるのです。作物が育つまでに数時間、もしくは数日間待たなければならないというFarmVilleの仕組みは、ユーザーに次回もアクセスして収穫をしなくてはいけないという強い動機を与えることに成功しています。
 また随所に見られる飽きさせない仕組みも重要です。FarmVilleは先ほど紹介したように単純作業に飽きてきたころに、農作業のスピードを向上させるアイテムが買えるようになります。また、レベルに応じて育てられる作物が増えたり、農場を大きくしたりできるわけです。こうしたゲームの設計バランスの良さがここまでのヒットアプリになった理由でしょう。
 Farmvilleやサンシャイン牧場の成功を考えたときに、いったいこの農場ゲームの起源はどこにあるのかという点が気になり始めました。というのも、大成功したFarmVille以前にも農場ゲームはいくつか出ており、FarmVilleは決してオリジナルではありません。農場ゲームがFacebookで流行し始め、それらをアレンジしよりよいサービスにしてリリースしたものがFarmville。農場ゲームはソーシャルアプリの中でかなりの類似サービスが存在します。Facebookのような巨大プラットフォームでは2匹目のドジョウどころか5匹目、6匹目でもそれなりの会員を獲得できるため、ヒットコンテンツの類似サービスがはんらんする傾向があります。
 農場をテーマにしたゲームはいくつかありますが、起源の1つになったと思われるゲームは、「アグリコラ」というボードゲームでした。ラテン語で「農民」という意味を持つアグリコラは2007年秋にドイツで発売されて一気にファンを獲得したゲームで、最大5人まで一緒に遊べます。内容はまさにソーシャルアプリの農場ゲームそのもの。さまざまなカードを使いながら、資材を集めて家を建て、家族を増やし、畑を耕し、牧場を作って家畜を飼い、自分の農場を豊かにしていくゲームです。
 最初にソーシャルアプルに農場ゲームを投入した会社が、アグリコラを参考にしたかどうか正確なことは分かりません。しかし、別ジャンルでヒットしたコンテンツをソーシャルアプリのような高成長が見込まれるプラットフォームに対応させていくというのは非常に有効な戦略といえるでしょう。今回の農場ゲームもまた、環境に合わせたアレンジで成功した例。
 SNSでヒットする原石は、案外ほかの分野に転がっているのかもしれませんね。
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今のウィルコムだから作れた大胆すぎるスマートフォン「HYBRID W-ZERO3」(COLUMN)
 ウィルコムは11日、マイクロソフトの最新OS「Windows Mobile6.5」を搭載する新しいスマートフォン「HYBRID W-ZERO3」(シャープ製)を発表した。注目は従来のPHSに加えてW-CDMA(HSDPA/HSUPA)にも対応した「スマートフォン版ドッチーモ」に仕上がっている点だ。ウィルコムのデータ通信企画室室長である須永康弘氏に話を聞いた。
 携帯電話各社の新製品が発表されるなか、トリを飾ったのはウィルコムだ。経営的には苦しい状態に置かれているが、かつて勢いがあったころを思わせる魂のこもった製品が登場する。
■「スマートフォンの父」がこだわったこと
 今回、開発を担当した須永康弘氏は一貫してW-ZERO3シリーズを手がけてきた日本のスマートフォンの父といえるような存在。新製品を開発するにあたって意識せざるを得なかったのはアップル「iPhone」の存在だ。須永氏が語る。
 「スマートフォン市場はiPhoneの影響が大きく、アップルを中心としたトレンドができつつある。ウィルコム単体では体力が続かないので、ワールドワイドの仕様に乗るべきだと判断した。Androidも選択肢にあったが、いまならWindows Mobile 6.5で戦えると判断した」
 新製品はこれまでのW-ZERO3シリーズの反省点が十二分に生かされている。HYBRID W-ZERO3はまず、見た目が一般的なスライド式の携帯電話と変わらないようになった。これまで採用してきたQWERTY配列のキーボードは影も形もなくなっている。
 「日本のユーザーを考えると、やはり通勤電車のなかでも使えるように片手で操作できることが重要。そのため、QWERTYではなくテンキータイプを選択した」
 開発段階ではQWERTYとテンキーの両方を持つ「Advanced W-ZERO3es」を小型化する方向も探ったが、今回は割り切ってテンキーのみにしたという。世界のスマートフォンを見渡すと、かつてのW-ZERO3のように本体をスライドさせてQWERTYキーボードを出し、横画面にするものが増えている。だが、須永氏はあえて縦画面にこだわったという。
 「iPhoneの爆発的なヒットにより、スマートフォンの世界では縦画面のコンテンツが一般的になろうとしている。そこであえてHYBRID W-ZERO3では縦画面での操作性を重視した」
■「Windows Live」に積極対応
 HYBRID W-ZERO3はテンキーだけでなくタッチパネルでの操作も可能だ。さらに「Xcrawl(エクスクロール)」と呼ばれるカーソルキーにより、画面のスクロールやカーソル移動を容易にした。
 Windows Mobileはユーザーインターフェースが使いやすいとはいえず、それはバージョンが6.5になってもすべて改善されているわけではない。しかし、ウィルコムとシャープではオリジナルのユーザーインターフェースを開発して、初心者でも使いやすいようにできるだけの配慮をしたという。
 もう1つ、ウィルコムが力を入れたのが「Windows Live」のサポートだ。Windows Liveはマイクロソフトが提供するオンラインサービスで、メール、ブログ、メッセンジャーが利用可能となっている。また「My Phone」というサービスにより、本体に保存した連絡先や予定表、写真データなどを自動的にバックアップし、パソコンからも閲覧・編集できるようになっている。
 「他社にはない試みとして、Windows Liveへのアクセス専用キーをつけた。現在、Windows Liveメールのアカウントを簡単に取得できるような仕組みをマイクロソフトにお願いしている段階だ」
 これにより、従来のPHSのメールアカウントに加えて、Windows Liveメールが使え、しかも、プッシュで届くようになるという。もちろん、パスワードやIDの設定は不要となる見込みだ。
■SIMロックフリーでGSMモジュールも
 HYBRID W-ZERO3はPHSでありながら、W-CDMA網にも対応する。ウィルコムはNTTドコモの回線をMVNO(仮想移動体通信事業者)として借り受けて「WILLCOM CORE 3G」という高速データ通信サービスを提供しており、このネットワークを使う。
 ただ、PHS自体も「W-OAM typeG」と呼ばれる高度化通信規格に対応し、「速度が遅くて使えない」という従来のウィルコムPHSのイメージを払拭する仕様になっている。
 さらにHYBRID W-ZERO3は無線ルーター機能も備える。無線LANの電波を周辺に飛ばし、パソコンや「ニンテンドーDS」「プレイステーション・ポータブル(PSP)」といった携帯ゲーム機をインターネットにつなげることも可能だ。
 まず第1は、W-CDMA用のSIMカードスロットにロックがかかっていない点。これにより、国内であれば、WILLCOM CORE 3Gだけでなく、NTTドコモやソフトバンクモバイルの通信用SIMカードも利用することができる(イー・モバイルは1.7GHz帯のため非対応)。
 2つめとして、PHS用の「W-SIM」と呼ばれるカードのオプションとして、GSMが使えるカードを用意した。HYBRID W-ZERO3にW-SIM型のGSMモジュールを挿せば、海外ではGSM対応スマートフォンになるのだ。
 前述のとおり、SIMカードスロットにはロックがかかっていない。つまり、現地キャリアが発売するプリペイドのSIMカードを挿入すれば、現地の電話番号が使えるということだ。GSMモジュールとプリペイドのSIMカードがあれば、現地の安価な電話代で話せるわけである。
■プレスリリースにも出ていない驚きの仕掛け
 さらにここからはウィルコムのプレスリリースにもない情報だが、背面パネルを開けると、なんとSIMカードスロットに2枚のカードを挿せるようになっている。中国など海外市場では2枚のSIMカードを使える携帯電話が売られているが、日本メーカー製では間違いなく「初」といえるだろう。
 これが便利なのは特に海外での利用時だ。SIMカードスロットは1つめはデータ通信用、2つめは通話用という役割になっており、例えば、1つめに現地の高速データ通信用のSIMカードを挿し、2つめの通話用にはNTTドコモやKDDI(au)、ソフトバンクモバイルなど普段使用しているSIMカードを挿す。これによりHYBRID W-ZERO3が1台あれば、海外での通話を国際ローミングとして受け、さらにネットへのアクセスは現地のSIMカードで安く抑えるという離れ業が可能になる。
 海外出張が多いユーザーにとっては、パソコンがなくても手軽に安く仕事をこなせる重宝な存在となるだろう。
 今回用意されたW-SIM型のGSMモジュールを海外で利用可能なSIMカードと組み合わせることで、海外のGSMエリアでの利用が可能となる。このモジュールはPHSが普及する中国ではすでに商用化されているものだ。須永氏は言う。
 「今後、中国のTD-SCDMAモジュールも登場する可能性がある。メーカーにとっては、海外展開しやすい製品になっている」
■「誰もが満足できるスマートフォン」を
 ウィルコムは現在、次世代PHSと呼ばれていた高速通信サービス「XGP」を広げつつある。本来ならば、XGP対応のスマートフォンを出すべきところだが、「発熱やコストの問題もあり、パフォーマンスがついてこない」(須永氏)ことから、搭載が見送られた。その結果、W-CDMA/HSDPA対応になったのだという。
 ここまでをみると、HYBRID W-ZERO3はもはやPHSというより、ハイスペックな携帯電話用端末という印象である。
 ユーザーからすると、高速なHSDPAで接続できるなら、そちらを使い続けたいし、海外で現地キャリアが使えるなら、それで通信費を安く抑えたい。結果として、ウィルコムにはあまりメリットがないようにも思えるが、実際はどうなのか。
 「とにかく既存のPHSユーザーを逃したくないという思いがあって、誰もが満足できるスマートフォンを作りたかった。安価に使いたいという人であればPHS網だけを使えばいいし、速度を求めるなら3G接続を選んでもらえればいい」
 誰もが満足できるスマートフォンを実現するため、初期のW-ZERO3シリーズユーザーから要望の声があったブルートゥースやGPS(全地球測位システム)にも対応した。500万画素のカメラも実装した。
 気になる月額料金は後日発表となる予定だが、「既存のW-ZERO3シリーズを使っているユーザーが乗り換えても高くはならない設定にする」(須永氏)という。つまり、PHSとW-CDMAの両方を使っても、単純に2つの料金プランの合算とはならないようだ。
■今のウィルコムだからこそ実現
 今回のHYBRID W-ZERO3は、通信キャリアとしてはかなり思い切った商品である。経営状態が厳しいなかで「もはや、失うものは何もない」(ウィルコム関係者)という崖っぷちに立っているからこそ、実現できたように感じる。
 前モデルの「WILLCOM 03」「WILLCOM D4」といった商品からは、「ウィルコム魂」みたいなものが伝わってこなかった。しかし、今回のHYBRID W-ZERO3はガジェット好きがうなるようなスペックに仕上がっている。
 SIMロックフリーという仕様は、大手3キャリアが導入できるわけもなく、今のウィルコムだからこそ踏み切れた。開発元であるシャープは大手3キャリアすべてに納入するトップメーカーだけに、社内がSIMロックフリーの導入に相当難色を示したようだが、ウィルコムの強い思いによって製品化に至った。
 iPhoneや「Android携帯」に脚光が当たる一方で、すっかり影が薄くなっているWindows Mobileを採用したことが強いて言えば弱点だが、HYBRID W-ZERO3が日本に新たな市場を作る可能性は大いにありそうだ。



家電組み立て世界最大手、液晶4位を合併 鴻海が「7兆円企業」に
 【台北=新居耕治】電子製品の生産受託(EMS)世界最大手の台湾・鴻海グループは14日、液晶パネル世界4位の奇美電子を吸収合併すると発表した。携帯電話機、液晶テレビなど家電製品の組み立てに加え、部品生産にも本格参入する。鴻海と奇美の売上高を合計すると6兆8000億円弱(2008年)で、日本の家電大手や韓国のサムスン電子と肩を並べる企業グループが誕生する。日韓米などの有力企業との競争激化や合従連衡の動きが強まりそうだ。
 株式交換方式で奇美を合併するのは鴻海グループ傘下の中小型液晶パネルメーカー、群創光電。奇美株2.05株に対し、群創が新たに発行する株式1株を割り当て、群創を存続会社にしたうえで社名を奇美電子に変更する。来年5月1日付で新会社に移行する予定。
 群創は中小型パネルを生産し、主にモニター向けに出荷してきた。一方、奇美は液晶テレビなどに使う大型パネルが主力。群創は液晶パネルの品ぞろえを大型に拡大し、パネルで世界3位に浮上することを目指す。



米ニューズ、グーグルへの配信「中止」 数カ月内にも
 米メディア大手ニューズ・コーポレーションは数カ月以内にも米グーグルの検索サービスから系列メディア企業のニュースを引き揚げる方針を明らかにした。英紙テレグラフ(電子版)が13日伝えた。ネット事業の収益拡大に悩む他社に同調を呼びかける考えだ。
 ニューズでデジタル部門トップをつとめるジョナサン・ミラー氏が、モナコの業界イベントで「(検索・閲覧できなくするのは)数カ月先、あるいは数四半期先のこと」と話した。同社のマードック会長が9日、傘下企業のニュースをネット上で自由に検索・閲覧できないようにする考えを表明。具体的な実施予定などが注目されていた。
 グーグルの「グーグル・ニュース」の対象から外れるにはグーグル側に要望を通知すればいいが、検索対象から外れると、自社サイトへのアクセス数が減少する恐れが出てくる。ミラー氏は、ニューズの単独行動は難しいと認めたうえで、ニュースの有料化に向けて「ニューズが(他社を)主導する」と述べた。
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