┌(゜Д゜)┘新聞

「プラットフォーム」一人勝ちへの反撃(COLUMN)
 米国のコンテンツ企業がネットビジネスで相次ぎ新機軸を打ち出している。それらを整理すると、単純かつ重要な事実が明確となる。ネット上ではプラットフォーム・レイヤーが一番儲かる。コンテンツ企業がそこに自ら進出するか、既存のプラットフォーム企業との取引条件を適正化しない限り、儲けは上げられない、ということである。
■音楽・雑誌・テレビ業界の取り組み
 米国ではこの2週間、媒体の異なるコンテンツ企業が同じようなネット戦略を立て続けに発表している。
 1つは音楽業界である。米メジャーレーベル4社のうち3社(ユニバーサル・ミュージック・グループ、ソニー・ミュージックエンタテインメント、EMIミュージック)が共同でミュージックビデオを配信する公式サイト「Vevo」を、動画サイト「YouTube(ユーチューブ)」の支援を受けて始めた。広告モデルによりネット上で無料でミュージックビデオを提供し、最初から月間4億ビューを目指すという。
 もう1つは出版業界である。米国の大手出版社4社(タイム、コンデナスト、ハースト、メレディス)と大手新聞社ニューズ・コーポレーションが共同で、雑誌や新聞を魅力的な形でネット配信するための共通フォーマットの開発を始めると発表した。プロジェクトの名称は決まっていないが、「デジタル・ニューススタンド」や「雑誌版iTunes」などと呼ばれている。
 これらの動きは、2年前にスタートしたテレビ業界の取り組みと基本的に同じである。米国のネットワーク局4局中3局(NBC、Fox、ABC)が参加したテレビ番組の配信サイト「Hulu」である。
 共通点は、テレビ、音楽、雑誌というそれぞれのコンテンツ業界大手が共同して、ネット上のコンテンツ・レイヤーからプラットフォーム・レイヤーに進出しようとしているところにある。
 現在のネットで情報やコンテンツの流通を担い、大規模なユーザー数を誇っているのは、検索やポータルといったプラットフォーム・レイヤーのサービスである。コンテンツ・レイヤーに留まっている限りユーザーの拡大には限界があり、広告モデル、課金モデルのいずれを取るにしても収益を大きくは増やせない。
 実際、Huluは今や月間8億5000万ビューを集め、YouTubeに次ぐ全米第2位の動画サイトに成長した。Vevoのオープニングパーティーでユニバーサル・ミュージックのCEOが、「これで我々もプラットフォームを持った。これは我々のプラットフォームなんだ」と発言しているのは、そうした理由があってのことだ。
■プラットフォームとの取引条件の適正化
 一方、前回取り上げたニューズ・コーポレーションによるグーグルへの敵対的アクションは、コンテンツ・レイヤーの企業がプラットフォーム・レイヤーの企業に対して取引条件を適正化しようとする動きと捉えられる。それは例えるなら、全国チェーンの大手スーパーに対して商品を納入しているメーカーが取引条件の改善を要求するのと似たような構図だろう。
 そして、本コラム「ジャーナリズム維持に動き出したドイツ 」で説明したドイツ政府の取り組みは、ニューズ・コーポレーションが自力で達成しようとしていることを、政府が制度の変更によって政策的に実現しようとすることに他ならない。言い換えれば、政府によるコンテンツ・レイヤーとプラットフォーム・レイヤーの取引条件の適正化である。
■「一人勝ち」の修正へ攻防激化
 これらの様々な動きを総合して見ると、ネット上で一部のプラットフォーム・レイヤー企業が「一人勝ち」している状況の修正が始まったと言えるのではないだろうか。
 情報・コンテンツのビジネスで流通を独占した者が一番儲かるのは、リアルでもネットでも同じである。だからこそ、マスメディアや大手コンテンツ企業は、ネットが普及する前はリアルの世界で大儲けしてきた。しかし、ネットの普及で情報・コンテンツ流通の主役の座を奪われた結果、マスメディアや大手コンテンツ企業の収益は急速に悪化している。
 ネット上では一部のプラットフォーム企業が情報・コンテンツの流通独占を成し遂げた。例えばドイツでは、ネットの検索市場でグーグルが8割のシェアを占めている。こうしたプラットフォーム企業が高収益を記録する一方、コンテンツ・レイヤーに留まっているマスメディアやコンテンツ企業は収益を改善することができなかったのである。
 コンテンツ・レイヤーの企業が、自らプラットフォーム・レイヤーに進出したり、プラットフォーム・レイヤーの独占的企業との取引条件を改善しようとしたりするのは、こうした状況を打開するためである。
 ネット上で散発的に始まったパラダイムシフトへの動きが、大きな潮流となるのか、それともネットという大海にさざ波を立てるだけで終わるのかは、まだ誰にもわからない。
 しかし、いずれにしても来年はプラットフォーム・レイヤーを巡る攻防が一層激化するのは確実だ。今回説明したような観点から世界の動向に注目するとともに、日本のマスメディアやコンテンツ企業も独自のアクションを考えるべきではないだろうか。



成長へ環境など6分野 政府戦略素案「輝きのある日本へ」
 政府の成長戦略策定会議(議長・鳩山由紀夫首相)が30日にまとめる新しい経済成長戦略の素案が26日明らかになった。柱として環境、健康など6分野を打ち出し、成長戦略の表題は「輝きのある日本へ」とする方向。30日に首相自身が発表し、「鳩山内閣には経済成長戦略がない」「経済政策の司令塔が不在だ」といった経済界などからの批判の払拭(ふっしょく)に努める構えだ。
 素案によると、日本の企業や大学などが他国に比べて優位に立つ分野では「強みの発揮」をテーマに「環境」「健康(医療・介護)」の2つを重点的に伸ばす方向性を打ち出す。今後の需要拡大が見込まれる新規分野では「フロンティアの開拓」をテーマとし、「アジア」「観光・地域活性化」の2つを強化する。それぞれを下支えする要素として「科学技術」「人材」の2項目も重点分野に掲げている。



仙谷行刷相、高齢者資産に課税の検討を
 仙谷由人行政刷新相は26日、読売テレビ番組で「相続税を相続税という名前でなく、残した財産に(税金が)かかることも考えないといけない」と述べ、高齢者資産に課税する仕組みを検討すべきだとの認識を示した。25日に閣議決定した2010年度予算案での歳入確保に特別会計の剰余金などの「霞が関埋蔵金」に依存したことについては「もう逆さまに振っても出てこない感じになっているのではないか」と指摘した。
 埋蔵金での歳入確保が難しくなった場合には「(国民の)皆さん方に負担をお願いしなければ仕方ないのではないか」と言及。「消費税だけでなく、その他の税目も議論をしたほうがいい」と強調した。行刷相は現役世代の負担のもとに高齢者の生活が支えられている問題点を示したうえで「高齢者がどうやって社会にお返しをしていくか考えてもいい」と語り、資産への課税を検討すべきだとの考えを明らかにした。



【産経主張】鳩山政権の初予算 破綻が現実化する不安 正直に財政再建目標を示せ
 鳩山由紀夫政権が初の来年度予算案を閣議決定した。92・3兆円に上る一般会計の規模、44・3兆円の国債発行額とも過去最大である。財源の裏付けなき公約と財政規律なき政策決定プロセスの混乱が生み出した結果といえる。
 予算編成は初めから終わりまで迷走の連続だった。それは政策決定の司令塔として創設された国家戦略室が、自民党の編成手法を否定するために概算要求基準を廃止し、それに代わる基本方針を示せなかったことから始まった。
 子ども手当に象徴される政権公約はもちろん、その他の歳出も抑えられず、概算要求は95兆円に膨らんだ。これを行政刷新会議の事業仕分けなどで削減しようとしたが、目標に遠く及ばなかった。
 すると今度は歳入面で政権公約の見直しに入った。国債発行を前政権の44兆円以内にとどめるとの基本的枠組みが崩れるためで、その代表例が揮発油税などの暫定税率の維持である。
 民主党は昨春、福田康夫政権の暫定税率維持法案に反対して一時的にガソリン価格を引き下げさせ、今夏の総選挙でも廃止が目玉公約だった。それを鳩山政権は小沢一郎党幹事長の要望を受け入れる形で放棄したのである。
 ◆問われる政権能力
 政権発足時から指摘されていたこととはいえ、これは鳩山政権の土台である政策決定の内閣一元化と財源なき政権公約の崩壊を意味する。これだけでも財政規律と政権運営能力が問われるが、それは既存の歳出分野でも顕著だ。
 例えば医師不足解消を理由に、医師の人件費に当たる診療報酬を引き上げたのがそれだ。引き上げ幅は1・55%だが、物価や民間給与が下がっている中で診療報酬だけを上げることに国民の理解が得られるとは思えない。
 優遇されすぎている開業医の報酬を大幅に削り、それを勤務医や不足する診療科に配分すれば、引き上げずに済んだはずだ。これから行われる配分見直し作業が小手先であってはならない。
 地方交付税もばらまきと言ってよい。国税5税の税収減に伴って減少する分を補填(ほてん)しただけでなく、さらに1兆円を加算し17・5兆円に膨らんだ。地方よりはるかに財政が悪化している国が支援するのは逆さまである。
 地方向けでは農家の戸別所得補償や高速道路無料化などの政権公約に加え、整備新幹線の財源まで手当てされた。高校無償化の公約実施も考えると、来夏の参院選対策と見られても仕方あるまい。
 一方で来年度予算に最も求められる景気対策はほとんど見られない。子ども手当や農家の戸別補償に消費刺激効果はまず期待できないし、緊急経済対策と称した今年度第2次補正予算も雇用対策と地方支援が柱だ。これらは経済対策というより社会政策であり、成長と税収には結びつかない。
 ◆埋蔵金は来年度限り
 その来年度税収見込みは37・4兆円と25年前の水準に落ち込む。国債発行額がこれを上回るのは、戦後の混乱期を除けば初の事態である。しかも、これだけ国債を大量発行しても10兆円以上の財源が不足し、特別会計の積立金などいわゆる“埋蔵金”で埋めた。
 だが、これらは埋蔵金ではない。例えば財政投融資特別会計の積立金も財投債の安定償還のためだ。しかも、恒久財源ではなく1回使えばなくなってしまう。子ども手当にしろ来年度は半額実施だが、もはや再来年度以降の公約実施財源はない。
 来年度の国債残高は国内総生産(GDP)比134%の637兆円と、先進国では例のない水準まで悪化する。いよいよ国債の消化不安が頭をもたげかねず、成長を決定的に阻害する金利急騰の危険性と隣り合わせになる。
 鳩山政権にはその危機感がないのではないか。今回の予算案もそうだが、前政権が策定した中長期の財政再建目標を白紙にしながら、新目標の策定を来年前半まで先送りしたことが、何よりもそれを物語る。
 先進各国とも同時不況の出口戦略として目標を示している。鳩山政権が目標に背を向けるのは、任期の4年間、消費税を封印しているからにほかならない。来夏の参院選を控え、まともな新目標が策定できるかも疑わしい。
 消費税を封印したまま税収に結びつく成長戦略もなく、無理な政権公約で歳出だけを膨らませるなら財政は破綻(はたん)するしかない。この国民の最大の不安を鳩山政権は認識せねばならない。
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(ll゜Д゜)ヒィィィ新聞

「ファイナルファンタジーXIII」に感じるちぐはぐさ(COLUMN)
 12月17日発売の「ファイナルファンタジーXIII(FF13)」を楽しんでいる。グラフィックは圧倒されるほど美しく現世代では最高といっていい水準だ。ただ、遊んでいて、ちぐはぐさも感じる。ゲームシステムが「プレイステーション」時代の「FF7」(1997年)のころとほとんど変わっていなく、グラフィックが豪華なだけかえってバランスが取れていない印象がするためだ。
■日本的RPGの作法
 FF13は、日本製ロールプレイングゲームの典型ともいうべき作られ方をしている。決められたストーリー展開で進むイベントシーン、決められたルートでの移動、そして戦闘の繰り返しという構成だ。その方法論は、ほとんど「お作法」のように受け継がれ、しかも極限まで拡大されている。
 12月16日に横浜で開催されたCG関連の展示会「SIGGAPH ASIA」の講演で、FF13のキャラクターたちがリアルタイムの映像で会話するイベントシーンについての解説があったが、開発量は膨大であり徹底した分業体制をとったという。
 こうした開発方法は、全体設計を最初に決めると、途中で問題が発生しても変更が難しい面がある。FF13のような大規模なソフトウエアはこうでもしないと開発できなくなっているのだが、極めて危険な作り方でもある。
 FFシリーズは必ずヒットして利益を回収できるという暗黙の前提があるからこそ、150人以上の開発チームで3年以上の開発期間というコストをかけられる。FF13は海外販売も収益に織り込んでおり、来年3月の欧米発売もヒットが絶対条件になっている。
 だが、その前提が何らかの理由で崩れてしまえば、リスクは巨大になる。例えるなら、体のサイズが極大になるまで進化してしまった恐竜のようなものだ。
■欧米での大ヒットは難しい?
 もちろんFF13は、欧米では「プレイステーション3(PS3)」と「Xbox360」のマルチプラットフォームで展開し、市場規模が日本の4倍以上もある。北米、欧州でそれぞれ100万本以上の販売は確実だろう。しかし、「コールオブデューティモダンウォーフェアー2」の1000万本といった世界的大ヒットは難しいかもしれない。
 スクウェア・エニックスは企業理念として「最高の『物語』を提供することで、世界中の人々の幸福に貢献する」という目標を掲げる。FF13も、「物語」を強い売りにしており、この理念の延長線上にある。しかし、こうしたアプローチは、今の欧米圏では理解されにくくなっている可能性があるからだ。
ナウプロダクションの大信英次氏
■ナウプロダクション大信氏の指摘
 12月23日、筆者も運営に関係している「IGDA日本」の主催で、海外へのゲーム事業展開をテーマとしたセミナーを開催した。このなかで以前のコラムでも取り上げた中堅ゲーム会社ナウプロダクション(大阪市)の大信英次・企画室室長が「欧米パブリッシャーとのビジネス」というタイトルで講演した。
 大信氏は今年120日も海外に出張し、世界の商談会で大小様々な海外パブリッシャーから最新動向を収集している。その経験から大信氏は、「もう日本市場向けのゲームコンセプトが、そのまま海外で通常することはない」と断言する。
 ナウプロダクションは、受託開発事業の70%が海外からの発注で、今年は米アクティビジョンから発売された「Bakugan Battle Brawlers」が北米市場だけで年内100万本を達成する見込みという。このゲームは元々、セガトイズが発売した「爆丸」というオモチャを基にしているが、最初から北米向けに開発し、日本市場での販売は考えなかった。
■「物語」より「ゲーム性」を重視
 大信氏によると、北米のパブリッシャーが企画案の段階で最も重視するのはストーリーではなく、「ゲームメカニクス」と呼ばれるゲーム性の部分だ。企画のプレゼンテーションやそれに続くプロトタイプ開発でも、ゲーム性が独創的かどうか、そのゲーム性のおもしろさを簡潔に一行で説明できるかどうかを徹底して精査するという。
 大信氏は、日本の開発者には「『物語』がないと、ゲームの開発はできないという思いこみに近いものがある」と、自社の実状も踏まえて指摘する。ところが、欧米企業にとって物語の独創性は重要ではない。むしろ、物語はゲームメカニクスのおもしろさを崩さないように乗せるという考え方が制作時に一般的になっている。
 これは、日本の開発者がもっとも抵抗する部分だ。ところが、開発途中で実際にユーザーを集めてマーケティングテストをすると、「ユーザーが物語ではなくゲーム性を求めていることが明確なデータとして嫌というほど表れる」と大信氏はいう。
■ユーザーインターフェースを徹底検証
 日本と欧米の手法の違いは、開発プロセスにも出ているようだ。欧米企業は、開発の初期段階であるプロトタイピングでゲームメカニクスを確立し、一通りゲームの内容をまとめた「アルファ版」と最終段階に近い「ベータ版」で、マーケティングテストを通じたチェックを行う。
 そこで厳しく検証するのは、ユーザーがストレスを感じることなく遊べるかどうかだという。特に、ユーザーインターフェースの部分は、少しでもストレスを感じるようなつくりになっていると、全面差し替えに近い大規模な修正が入る。ナウプロダクションの場合も、これには開発現場の抵抗が大きいが、マーケティング評価を基に修正した方が、結果は必ずよくなるという。
 大信氏は、「日本のゲーム産業は続編を作り続けることに慣れすぎてしまい、新ジャンルの開拓やインターフェースの改善といった欧米圏で起きているイノベーションに付いていけなくなっているのではないか」と指摘していた。
■FF13の混乱ぶり
 もちろん、大信氏の話をそのまま、FF13のような巨大プロジェクトに当てはめるのは、妥当ではないかもしれない。ただ、私があまりにも不思議に思うのは、FF13のインターフェースの混乱ぶりである。ゲームをプレイし始めて数時間は、それぞれの表示が何を意味しているのか、よくわからなかった。今だにアイテムについてはよくわからない。
 これは、過去のFFシリーズの遺産を相続するような形で、各機能をバラバラに開発しているためと思われる。しかし、こなれたインターフェースを持つゲームが常識となっている今の欧米市場では、評価を落とす理由になるだろう。
 繰り返しておくが、私自身は十分にFF13を楽しんでいる。豪華な映像表現には、関わったスタッフの並々ならぬ努力が随所に感じられ、頭の下がる思いがする。そうであるために、物語とゲームメカニクスのバランスの取れてない点が、ますます際だって見えるのである。



公約・財源、両立難しく 10年度予算案、歳出削減手詰まり
 政権交代後初めてとなる来年度予算案には民主党の衆院選マニフェスト(政権公約)の主な事項が盛り込まれた。子ども手当や高校授業料の無償化、医師不足解消のための診療報酬引き上げなど「生活第一」の政策が実行段階に入る。ガソリン税の暫定税率の水準維持、高速道路無料化の圧縮など公約に反して歳出を抑える努力も見せたが、2011年度以降も続けるには財源面での不安が根強い。
 迷走続きの10年度予算編成が浮き彫りにしたのは、鳩山政権のマニフェスト(政権公約)と財政規律を両立させるのはほぼ不可能という厳しい現実だ。勢い込んだ歳出削減は掛け声倒れで、税収を上回る巨額の国債発行と「埋蔵金」でつじつまを合わせた。社会保障分野を中心とした歳出と歳入の一体改革で痛みを分かち合わないと、将来世代に膨大なツケを回し続けることになる。



景気への影響、見方割れる 10年度予算案、エコノミストの評価
 政府が25日に決定した2010年度予算案を巡り、経済の押し上げ効果に対する民間エコノミストの見方が割れている。「子ども手当」などによる家計支援が個人消費に一定の押し上げ効果を見込めるとの指摘がある一方、公共事業の大幅減で実質的には緊縮型との声も少なくない。物価が持続的に下がるデフレへの対処は踏み込み不足とし、「投資や消費意欲を高める強力な成長戦略が必要」との声も上がる。
 エコノミスト10人に、予算案が来年度の実質経済成長率をどのくらい押し上げるかを聞いたところ、最大は0.4%、最小はマイナス0.3%。押し上げ効果があると指摘したのは4人で、効果を0%とみたのが3人、経済にマイナスとしたのも3人。平均はちょうど0%だった。10年度の実質成長率は平均で1.2%と、政府が経済見通しで示した1.4%を下回るとの予想だ。



ゲームソフト販売:ドラクエ9が1位 3位までDS向け
 アスキー総合研究所が25日まとめた09年のゲームソフト国内販売ランキングは、7月発売の「ドラゴンクエスト9 星空の守り人」(スクウェア・エニックス社、ニンテンドーDS向け)が408万本でトップとなった。2位は330万本を売った「ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー」(ポケモン社、DS向け)、3位は205万本の「トモダチコレクション」(任天堂、DS向け)で、ベスト3をDS向け商品が独占した。
 09年のゲーム市場は、景気低迷を背景にゲーム機が16.3%減の986万台、ソフトが4.3%減の6505万本とともに縮小した。
 一方、スクエニがソニーの家庭用ゲーム機「プレイステーション3(PS3)」向けに今月17日発売した人気シリーズ最新作「ファイナルファンタジー13」は20日までに146万本を売り上げ、PS3ソフトで初めて100万本の大台を突破した。



【五輪招致】広島が単独立候補を検討へ 長崎でも一部開催目指す
 広島市の秋葉忠利市長は25日、長崎市との共催を目指していた2020年夏季五輪の招致に関して、単独立候補を模索する考えを明らかにした。
 同市長は東京都内での指定都市市長会議で「広島が開催都市として手を挙げ、長崎が協力する形になるかもしれない」と発言。一方、長崎市の田上富久市長は「長崎の単独開催は無理だが、競技を開催する可能性がゼロになったとは考えていない」としており、広島が立候補し、長崎で一部競技を実施する方向で調整に入る見通しとなった。
 両市長は同日、日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長らと非公開で会談。五輪憲章がうたう「1都市開催」の原則に抵触するため共催は認めないと通告されていた。竹田会長は今月上旬に複数の国際オリンピック委員会(IOC)幹部と接触、「20年五輪は複合都市開催が認められない」との見解を示されたと説明したという。
 JOCの通告で、妥当な方向へ舵を切った形。「(長崎とは)被爆体験という意味で一体化している。理念をどう生かすかも含めて検討したい」と秋葉市長は話した。



近鉄百貨店400人規模の早期退職募集、来年2月に
 近鉄百貨店は25日、来年2月に400人規模の希望退職を募集すると発表した。35歳以上の正社員が対象で、全従業員(約3600人)の9人に1人を削減する形となる。近鉄百は旗艦店の阿倍野店の建て替えに伴う売り場縮小などから、平成22年2月期が最終赤字となる見通し。今年2月にも124人の希望退職を実施しており、固定費減に向けた人員削減は2年連続となる。
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