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大作ゲーム路線の限界示すセガ米国法人幹部の転身 <COLUMN>
 業績が悪化している欧米ゲーム会社が開発中のタイトルは、いわゆる「続編」ばかりだ。そして、ジャンルも絞られてきた。銃や剣で戦うアクションゲーム、ギターを弾くような音楽ゲーム、アメフトやゴルフなどのスポーツゲーム、それにレースゲームといったところである。
 米ロサンゼルスで6月2~4日に開催されたゲーム見本市「E3」で発表になった新作タイトルを見て、様々な意味で、既存のゲーム産業は大きな壁にぶち当たっていると感じた。もちろん、個人的に遊んでみたいと思うようなゲームはたくさんある。ただ、技術が向上し、目に見える表現がリッチになっているにもかかわらず、ゲーム表現の幅は狭まっているという印象がぬぐえない。
■美しい映像表現とゲーム内容のギャップ
 E3で発表された大型タイトルのなかで、その意味で興味深かったのが、仏UBIの「アサシンクリード2」(Xbox360、PS3)だ。ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)の基調講演でデモンストレーションが行われた。
 舞台は、ルネサンス時代のベネチアで、当時の都市を丸ごと3次元グラフィックスで再現している。プレーヤーは街のどこにでも行けるという「グランドセプトオート」シリーズで一般化した方式のゲームだ。
 お祭りの最中という設定で、夜の街に花火が上がるなかをプレーヤーが人混みを縫って進んでいく。そして、ゲームならではの面白さだが、鐘楼で見つけたレオナルド・ダ・ヴィンチのハンググライダーに乗り込んで、狭い水路をたどりながらサン・マルコ広場上空へとたどり着く。それは見事な映像美で、2年の開発期間でここまで作り上げてくるUBIモントリオールスタジオの実力に驚かされる。
 しかし、問題はその先だ。このゲームは「要人の暗殺」をテーマにしている。人混みに紛れて敵に発見されないよう侵入し、ターゲットに近づき、倒して、街から脱出する。サン・マルコ広場は本当に美しく表現されているが、そこでできるのは「人を倒す」ことだけ。何か決定的なバランスの悪さを感じる。
 このゲームは、通行人の一人ひとりまで人工知能(AI)でリアルに動かすなど、最新技術を山のように盛り込んでいる。美しい空間を莫大な人材と予算で作り上げ、プレーヤーの気持ちを盛り上げる演出を完璧に整える。少なく見積もっても20億円以上はかかるであろうことは容易に想像がつく。
 それでも、この空間が実現するインタラクティブ性は「相手を倒す」ことでしかない。今年発表された各社の目玉ゲームの大半がこうしたものだった。
■ハード性能や開発予算が制約に
 2007年の「ゲーム開発者会議(GDC)」で、ベテランゲームデザイナーのアーネスト・アダムス氏が、現在のゲーム開発環境がいかに優れたものかをとうとうと話した後に、ひとこと言った。「この開発環境を、そろそろ、人殺し以外の目的に使おう!」
 聴衆からは大爆笑と拍手の嵐が起きた。北米の開発者も思いは同じなのかと内心笑ったが、それが容易ではないこともみな知っている。今のゲーム開発環境やハード性能、開発予算の制約のなかでは、インタラクションの幅を絞り込まざるを得ないからだ。
 人間の現実世界のような自由度をそのまま表現するには、現行世代のゲーム機でも性能は足りず、限られた技術のなかですべてを人力で開発し続ければ、天井知らずのコストがかかるだろう。その制約がそのまま、ジャンルの幅の狭さや続編という形で現れてくる。
 ゲーム開発者のウィル・ライト氏が04年のGDCの講演で語った有名なジョークがある。最初に「シムズ」を開発した際の開発者数は25人だったが、プロジェクトの規模は指数関数的に増大しており、あと10年もすれば1つのゲームに250万人の開発者と5000億ドルもの予算が必要になるという話だ。5年前には完全に冗談だったが、今はこのことがコンシューマー機向けゲームに立ちはだかる巨大な壁となっている。
■セガオブアメリカから、iPhone用ゲームのベンチャーへ
 例年、E3の終了後には大きな人の動きがある。今年はセガの北米現地法人セガオブアメリカ(SOA)のCOOであるサイモン・ジェフリー氏の退任という突然の発表が6月15日にあった。しかも、「iPhone」専用のゲーム販売ベンチャーである「ngmoco:)(エヌジーモコ)」に移籍するという。
 行き詰まる大作ゲームからiPhone向けゲームへという転身は、まさに今年のE3、今のゲーム業界を象徴している。
 セガは日本のソフト会社のなかでは欧米市場で最も成功しており、それはジェフリー氏の功績でもあった。直近でも欧米市場では堅調で、08年4月に映画の公開にあわせて発売された「Iron Man」(日本未発売、PS3、Xbox360、Wiiなど)は268万本、同6月の「超人ハルク(The Incredible Hulk)」(日本未発売、PS3、Xbox360、Wiiなど)は148万本を売り上げている。
 日本のゲーム会社でありながら北米市場に向けた自主戦略を採るという路線こそ、05年にCOOに就任したジェフリー氏が敷いたものだった。「Iron Man」や「Hulk」といった映画とのタイアップを推し進めたり、日本では無名だがリアルタイムストラテジーゲーム「Total War」シリーズで知られる開発会社The Creative Assemblyを買収したりしている。
 08年10月に米「Game Developers Magazine」誌が発表した「トップ20パブリッシャー2008」でも、セガは7位にランクインしており、10位のスクウェア・エニックスや11位のコナミなどを上回っている。こうしたデータからも欧米市場での存在感の大きさがわかる。
 しかし、そのジェフリー氏がSOAを去った。
■iPhoneゲーム向けソーシャルネットワークの可能性
 ジェフリー氏はエヌジーモコで「Publishing Plus」という他社製ゲームにも開かれた「ソーシャルネットワーク」の立ち上げを担当するようだ。
 これは、エヌジーモコが販売する様々なゲームのユーザー間のコミュニケーションをサポートする機能を中心としたシステムとみられる。マイクロソフトの「Xbox Live」などに近い仕組みだろう。オープンなプラットフォームをいち早く提供して多くの企業に利用してもらうことで、iPhone市場でのデファクトスタンダードを確立する戦略と考えられ、数週間以内に概要が発表になる見通しだ。
 つまり、ウィル・ライト氏のジョークが現実になるということである。こうしたソーシャルネットワークこそが、250万人の開発者を集められるシステムだからだ。
 労働の意味は、広義に考えればプログラムの開発にとどまらず、テキストでブログを書いたり、ゲームの結果を提供したりすることまで含むだろう。このアプローチは、技術的な発展によってさらに広がる。遠からず仮想のベネチアに山のようなインタラクションを、様々な人が組み込む段階にたどり着くだろう。
 ジェフリー氏は、未上場のベンチャーだが今後急成長する可能性を持つエヌジーモコの将来性を見込んで移籍したに違いない。大規模ゲームのリスクが高まり限界が見えてくる一方で、大きな可能性を持つ新しい分野が出現している。時代の変化が、一人の人物の転身からも鮮明に見える。



「家計所得を2割増」民主党、マニフェスト骨格固める
 民主党は、次期衆院選の政権公約(マニフェスト)の骨格を固めた。
 政権交代に向け、鳩山代表が掲げる「友愛社会」の具体策として「家計の可処分所得の2割増」を打ち出し、生活重視の姿勢を明確にしている。
 可処分所得の増加は、鳩山氏が5月の代表選で公約に盛り込んだ。具体的には、中学卒業まで1人あたり月額2万6000円の「子ども手当」などで、家計への直接的な支援を増やすほか、高校教育の無償化や高速道路の無料化などで生活コストの抑制を図る。
 党のマニフェスト検討準備委員会での議論を踏まえ、骨格は50項目の重点施策を5本柱に集約。〈1〉年金一元化や子ども手当創設など「暮らし重視の社会構築」〈2〉国会議員の定数削減や世襲制限など「自ら範を示す政治の実現」〈3〉消費税率の4年間据え置きや無駄な予算の削減など「財源改革」〈4〉次世代産業の育成など「未来への投資」〈5〉環境問題、核軍縮など「友愛外交の推進」――で、月内の取りまとめを目指して最終調整する。



中国での低俗情報問題 グーグル「当局との面会、解決に必要」
 【シリコンバレー=田中暁人】低俗情報を提供しているとして中国当局が米グーグルのサービスを問題視していることに関し、同社は19日、「(中国)政府代表と面会した」ことを明らかにした。グーグルの中国向けサイトを通じた外国語の検索結果で提供されるポルノ情報が問題視されており、グーグルは声明文で「問題の解決に必要な措置を取っている。今後も政府との面会を続ける」とした。



蓮池薫さん「北」の暮らし語る…読売新聞単独インタビュー
 北朝鮮拉致被害者の蓮池薫さん(51)が読売新聞の単独インタビューに答え、帰国後7年で初めて、拉致された時の状況や北朝鮮での暮らしぶりを語った。言葉を選ぶように振り返った「北」での生活は、家族のために望郷の思いも封印、ただ、必死に生きたというものだった。
          ◇
 2002年10月15日、一時帰国の形で24年ぶりに故国の地を踏んだ夜、東京・赤坂のホテルから見た景色が今も胸に残るという。マスコミのカメラを避けるため閉じていたカーテンを、深夜、妻の祐木子さん(53)とそっと開けた。眼前には、輝くばかりの夜景。前日に見た平壌の暗い夜との落差に「拉致の記憶がよみがえった」。
 それは突然だった。祐木子さんと新潟・柏崎の海岸を歩いていた1978年7月31日夜。男たちに袋に押し込まれ、ボートで連れ去られた。殴られ腫れた目に柏崎の街の灯がにじんだ。「優しい光でした。が、2日後に着いた北朝鮮で見たのは、アパートの窓からこぼれる裸電球の暗い光。その差に、ああ、全く違う所に連れて来られたんだと」
 「日本に帰りたい」という思いは、80年に結婚、やがて2人の子供が生まれたのを機に消し去った。「子供が少しでもまともに暮らせるようにするので精いっぱい」だったという。
 とはいえ、時には心が揺れた。韓国人歌手キム・ヨンジャさんが平壌で朝鮮半島の統一を祈る「イムジン河」を歌った時のこと。鳥ならば空を飛び、南北を分断する川を越えられるのに、という歌詞に、望郷の念で涙腺がゆるんだ。自分もギターを手に、何度も「イムジン河」を口ずさんでは心を慰めた。「でも(北朝鮮の人は)南北の統一を願っているとしか思わなかったでしょう」
 誰にも理解してもらえぬ孤独――。平壌で公衆電話を見つけ、思わず受話器を取り、ダイヤルを回した時にも感じたことだった。「もちろん、かける相手はいないし、日本に通じるはずもない。なのに、私が秘密の電話をしていたと密告されてしまった」
 生きることに努力が必要だった。米の作柄が悪ければ、配られる穀物の9割が雑穀になる。冬場の貴重な食料のキムチは、一家4人で毎年1・4トン漬けた。停電が続けば山で薪を拾った。
 だから帰国後は、何にでもチャレンジできるのがうれしかった。市役所に勤めたが、05年5月には韓国小説「孤将」を訳して翻訳家デビュー。新たな道を選んだ背景には、子供たちへの思いがある。「私は韓国語ができる。『北』での暮らしを空白にせず、負も生かす道があると教えたかった。『北』で生まれた自分を否定するな、とも」。誇らしげな父の顔になった。
 拉致問題への世間の関心が低くなっていることに不安を覚える。どうすれば世論を喚起できるか。答えの一つが取材を受けることだった。24日には拉致への思い、北朝鮮での生活などをつづった手記「半島へ、ふたたび」(新潮社)を出す。
 「まだ話せないことがある。けれど、話せると判断したことは話していく。被害者として何ができるかを考え、残された人が一日も早く帰れるよう努めたい」
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