(*゜Д゜*)新聞

日本のネットで本当に残念なこと 「梅田発言」の波紋(COLUMN)
 「日本のウェブは残念」「ウェブ上での人体実験を終了することにした」――。ITコンサルタントで「ウェブ進化論」の著者として知られる梅田望夫氏の発言がネット上で話題となっている。梅田氏は、著書やインタビューなどで日米のネット事情を分かりやすく伝え啓発する「伝道師」的な役割を担ってきただけに、ブロガーなどからも落胆の声も上がっている。
■「日本のWebは残念」に1500のブックマーク
 発端は6月1日にニュースサイト「ITmedia」が掲載したインタビュー記事にある。『日本のWebは「残念」梅田望夫さんに聞く(前編)』の中で梅田氏は、ネットが知的な人々が切磋琢磨するインフラとなっている英語圏(米国)と異なり、「サブカルチャー領域以外ではほとんど使わない、“上の人”が隠れて表に出てこない、という日本の現実に対して残念だという思いはあります」と語った。さらに11日には梅田氏本人がミニブログ「Twitter」に「2006年2月よりずっと続けてきたウェブ上での人体実験を、今日にて終了することにした。そして新しいことを始める準備に入ろう」と書き込んだのだ。
 インタビュー記事には1500を超える「はてなブックマーク」が付き、ニュースサイトや掲示板などでも次々と取り上げられて、多くの著名ブロガーが反応した。「日本のネットのどこが残念なのか」「発言に共感できる」など、さまざまな意見がネット上にあふれ、議論が巻き起こっている。
 梅田氏は、Web2.0と呼ばれたネットの新たな潮流を中高年に分かりやすく紹介するとともに、ブログなどで日本の古い価値観に囚われることなく自分の道を進むべきと若者に訴え、多くのネットユーザーから支持されてきた。それだけに梅田発言は大きな波紋となり広がった。
■「日本はダメ」という新しくない議論
 米国と比較して「日本がダメだ」という議論は何度も繰り返されてきた。ブログに関しても「米国では専門家などが質の高いブログを書いているのに、日本ではほとんどが身辺雑記の日記で取るに足りない」といった批判がある。だが、実は米国でもサイトの閲覧回数ランキングの上位には、芸能情報や世界各地の仰天ニュースを伝えるブログが入り、ネガティブな書き込みが殺到する「炎上」も起きている。
 また、梅田氏は米国のようにSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)がキャリアや学習といった人生のインフラになり得ていないとも指摘しているが、これも日本のブログ批判と同様の指摘だろう。ニューヨークのIT企業で働く美谷広海氏はブログで「IT業界以外の業界の人のSNSへの参加率はまだまだ低いのが米国での(特にシリコンバレー以外では)実情だというのが実感」と書いている。
 そもそも、日米では社会構造が違う。米国では卒業生などのネットワークがキャリアに重要な役割を果たしているため、積極的にSNSをツールとして利用する。一方、日本は終身雇用が長く続いたため、社会人になってからのネットワークづくりは組織内に重点がおかれた。ネットでの実名での情報発信は、組織の和を乱すと見られることもあり、キャリアや学習より、コミュニケーションのツールとしての利用が中心になった。
 日本におけるネットの位置付けは、さまざまな要因を経て崩れつつある。日本でも多くの政治家がブログやウェブサイトを持ち、弁護士や医師、研究者らのブログも多数存在するようになった。新聞やテレビといったマスメディアでは扱われない専門的な情報が流通し始めている。ブログをきっかけに事業を興したり、仕事を得たりした事例もある。子育て中の主婦を支えるウェブサイトなどは人生のインフラといってもいいほどの存在感がある。
■知的エリートの革命は日本では起こりえない
 梅田氏の著書や発言を読むと、選ばれし知的ネットエリートによる「革命待望論」があるように見える。しかし、日本も変化しつつあるとはいえ、米国ほどには社会が階層化されておらず、教育レベルの高い中間階級が政策立案や企業活動や支え、中高年が年功序列で意思決定を握っている。シリコンバレーならいざ知らず、日本の構造では起こりえない話だ。
 シリコンバレー在住で「パラダイス鎖国 忘れられた大国・日本」の著書がある海部美知氏はブログで、梅田氏がネットによって登場を期待したのは知的な議論が行われ、実行に移される「バーチャル・アテネの学堂」だったとし、「彼は日本(あるいは日本語世界)の知的エリートたちがふがいないことを攻撃している。同時に、知的エリートの世界に参加したいと潜在的に思っている人たちをつまらない嫉妬で引きずりおろそうとする『大衆の愚』に怒っている」と分析している。
 「知的エリート」や「上の人」が具体的に誰をさすのかはわからないが、国や企業、研究の意思決定を行う人々だとすれば、何もせずにバーチャル学堂をつくることは難しい。
 なぜなら新たなメディアは従来の枠組みや序列といったパラダイムを変化させる力があるだけに、中高年にはネットに参加するメリットが少ない。既存メディアとともに既得権益を守ったほうが得だからだ。一方、ネットの「大衆」は40代以下が中心で、従来のコミュニティーから締め出された人々も少なくない。このような世代間対立を内包した日本のネットの状況を解きほぐさなければ、ネットを知のインフラにし、日本発のサービスを世界に展開することはできない。
■中高年の理解なしには進まない日本
 元ライブドア取締役の小飼弾氏は、梅田氏がブログで、人を褒めずネガティブな言葉ばかり言うダメな大人を否定し「直感を信じろ、自分を信じろ、好きを貫け」と主張したにもかかわらず、「ニコニコ動画」や「クックパッド」といった日本発のウェブサービスを褒めないことに「自分の言葉を裏切っているのは、残念としかいいようがない」とブログで批判している。
 梅田氏の功績は「ウェブ進化論」で中高年を中心とした「こちら側」と若いネットユーザーである「あちら側」をつないだことにあるだろう。新聞やテレビ、雑誌でポジティブに紹介されれば、ニコニコ動画やクックパッドを知らない中高年からも社会的、経済的なサポートを得ることができる。「ウェブ進化論」効果で資金調達できたり、事業が伸びたりしたネットベンチャーは少なくない。
 日本でチャンスを得るためには、意思決定を行う中高年が「知っている」ことが重要なのだ。ブログや掲示板に書かれた梅田氏への批判は「日本のネットを応援してくれていたはずなのに…」という若いネットユーザーの期待の裏返しとも言える。
■日本のネットのためには「大人」が必要
 日本のネット企業はアマゾンやグーグルと比べれば小粒だが、ミクシィや楽天など世界展開が狙えるサービスも存在している。技術的なことは詳しくないが、日本発のプログラム言語「Ruby」は非常に注目されているし、「Perl」のコミュニティーでは多くの日本人技術者が世界的に貢献している。これらは決して「サブカルチャー」ではない。
 世界有数のブロードバンド環境と高性能な携帯市場もあり、技術者の潜在的スキルは高い。地域おこしや企業の商品開発・イノベーションといった問題を解決するアイデアやイベントもネットを通じてやり取りされるようになっている。
 梅田発言を受け、ブロガーネットワークを運営するアジャイルメディア・ネットワーク(AMN)社長の徳力基彦氏は、日本のウェブを盛り上げようと「ウェブイノベーションサミット(仮)」の開催を呼びかけた。これには1日で90人近い賛同者がメーリングリストに登録している。ネットユーザーの中には、知的な興奮やイノベーションにオープンに協力していく層が確実に登場している。ただし、中高年とは断絶しているのが現状だ。
 さらに、ネットを取り巻く社会環境は曲がり角に来ている。ネットベンチャーの一部は、ネット上の誹謗中傷を放置しているといった声や携帯サイトが未成年の出会いを助長しているといった批判に十分に対応できず、社会とのコンフリクトを修正できていない。
 政治や行政へのロビー活動やメディア対応も未熟で、マスメディアでネガティブに取り上げられることも多くなっている。社会になかったものを生み出すベンチャーには企業と社会を調整する「大人」が不足している。
 日本のネットサービスをもっと伸ばすためには世代をつなぐ人物が必要だ。日本で最近強まりつつあるネットへの規制は、ネットが社会の中で大きな存在となり、無視できなくなっていることの表れでもある。日本のネットが曲がり角を迎えている局面で、梅田氏の「日本のウェブは残念」発言が中高年に広がるようなことになれば、日本のネットの勢いはますます削がれるだろう。
 本当に残念なのは、ブームとしてネットを取り上げるのではなく、粘り強く中高年に可能性を伝え、若い経営者には問題を解決して社会とのコンフリクトを減らすように助言・指導する「大人」が少ないことが、いっそう明らかになったことではないだろうか。



アップルのジョブズCEOが肝臓移植 米紙報道「順調に回復」
 米紙ウォールストリート・ジャーナルは20日、アップルのスティーブ・ジョブズ最高経営責任者(CEO、54)が約2カ月前にテネシー州で肝臓移植手術を受けていたと報じた。順調に回復しており、予定通り6月末までに職務に復帰するという。
 報道によると、ジョブズ氏は当初パートタイムでの業務再開となる見通し。ティム・クック最高執行責任者(COO)の役割がさらに高まり、クック氏が取締役に任命される可能性もあるとしている。
 ジョブズ氏は2008年、体重が急激に減る症状に見舞われて健康不安が浮上。詳細を明らかにしないまま今年1月から半年間の病気療養に入っていた。アップルの経営はカリスマ創業者であるジョブズ氏の手腕に依存し、業界内でも同氏の健康問題への関心が高い。



「アジア版IMF」意欲 比大統領会見、日本での技術者就労拡大促す
 来日したフィリピンのアロヨ大統領は20日、都内で日本経済新聞など一部日本メディアと会見し、アジア域内のより強固な金融安定化のため「次に検討課題となるのはアジア通貨基金(AMF)だろう」と述べた。アジア版の国際通貨基金(IMF)の設立に向けて意欲を示した。日比の経済連携協定(EPA)に関連して「(フィリピンの)英語教師やIT(情報技術)技術者らも(日本で)就労できるはずだ」と指摘、日本に一層の労働市場開放を促した。
 アロヨ大統領は5月に東南アジア諸国連合(ASEAN)プラス3(日本、中国、韓国)が金融危機を防止するため外貨を相互に融通する枠組み「チェンマイ・イニシアチブ」の拡大で合意したことを「大きな成果」と評価。今後はアジアの政府や企業が現地通貨建ての債券を発行するマーケットの活性化が課題になると指摘した。



アイフォーンにマンガ有料配信 講談社、角川書店など
 講談社、角川書店など日本の大手出版社が、米アップルの携帯電話「iPhone(アイフォーン)」向けにマンガ作品などの本格的な有料配信を始める。新型のアイフォーンが26日から国内で発売されるのを受け、人気作品の提供体制を整える。
 講談社が「巨人の星」を、角川書店が「エヴァンゲリオン」「ケロロ軍曹」などを順次売り出す。書籍版のマンガより4割前後安い価格で発売するもよう。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:moblog

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

((((;゜Д゜)))新聞(/Д\)キャ新聞 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。