プレイステーション・フォン発売は来年2月、本体は500ドル、ゲームの価格10ドル前後?

プレイステーション・フォン発売は来年2月、本体は500ドル、ゲームの価格10ドル前後?
 価格に関する情報も出てきてきた。obile Crunchが伝えるところによれば、「信用できる情報源」からプレイステーション・フォンの発売時期について話があったようだ。
 それによれば、PSフォンは発売にはまだ「程遠い」とのことで年内の発売はないとのこと。そしてソニー・エリクソン筋の話では「オフレコだけど公式には」2月の発売を目指しているとのこと。
 その他の情報元から伝えられたという話では、12月9日にPS Phoneの発表会があるという招待状は本物。電話回線契約なしの本体に5ゲームがついた価格は500ドル(約4万2000円)程度。ゲームの価格は「PSP用ゲーム」ではなく「モバイル向けゲーム」並の10ドル前後になるであろう、など。
 価格情報も漏れてきたことで、来年2月の購入に向けてへそくりのたまり具合を確認するのには今がいい時期かもしれない。



ソフトバンク、月月割の割引額が増える「iPad for everybody」
 ソフトバンクモバイルは、アップル製のタブレット端末「iPad Wi-Fi+3G」において、割引サービス「iPad向け月月割」の割引額が増額するキャンペーン「iPad for everybody」を実施する。期間は2010年12月3日~2011年2月28日。
 「iPad for everybody」は、一定条件の契約によって「iPad向け月月割」の割引額が増額するキャンペーン。「iPad Wi-Fi+3G」の新規契約と同時に、2年契約の通信料金プラン「(iPad専用)データ定額プラン」(月額4410円)と、「ウェブ基本使用料」(月額315円)に加入する必要がある。「(iPad専用)データ定額プラン」は中途解約の場合、契約解除料(9975円)がかかる。
 通常の「iPad向け月月割」は、毎月1500円の通信料金が割り引かれるため、「(iPad専用)データ定額プラン」と「ウェブ基本使用料」を合計した月額4725円が月額3225円となる。「iPad for everybody」では、割引額が毎月2430円に増額し、通信料と基本料の合計は月額2295円となる。



IS03発売、秋葉原で記念イベント「auの復活が始まる」
 KDDIは、シャープ製のスマートフォン「IS03」を26日に発売した。東京・秋葉原のヨドバシカメラマルチメディアAkibaでは発売を記念したセレモニーが開催され、SDN48のメンバーも応援に駆けつけた。
 店頭で開催されたセレモニーに出席した、ヨドバシカメラ 代表取締役社長の藤沢昭和氏は、「ヨドバシカメラは皆さんの期待に応えるべく、IS03をはじめ各メーカーの新製品をどんどん提供していく。秋葉原という立地で、流行の先端を行く商品をたくさんそろえていく」と挨拶を述べた。
 KDDI 代表取締役執行役員専務の田中孝司氏は、「10月4日のIS03の発表から2カ月弱、今日発売になり、個人的には感無量。10月の後半から、ネット上で購入宣言をするとバッテリーをプレゼントするキャンペーンを実施したが、昨日で総数は27万件に上った。恐らく、KDDI始まって依頼の数ではないか。心からユーザーにお礼を申し上げたい」と挨拶を述べ、「今日から発売され、値段も明らかになった。ヨドバシカメラの店頭ではタッチアンドトライのキャンペーンも開催される。これから、本当のKDDI・auの復活が始まると期待している」と意気込みを語った。
■ 3月末にAndroid 2.2へアップデート
 セレモニーの後に報道陣からの質問に答えた田中氏は、「本当にありがたい。9割ぐらいが機種変更だが、まだ待っていてくれたことに感動している」と、auユーザーの期待に高さに感動している様子を語った。IS01は発売後に在庫不足となっていたが、「今回は、発表から時間が経ったが、準備ができたのではないか」と供給体制が改善しているとし、「予約が予想以上で、あたふたしている面もあるが、頑張ります」と意気込みを示した。
 端末については「ハイエンドのスマートフォンは出ているが、本当の意味で日本人が好む機能が入っているのはこれが初めて。コンビネーション液晶など、細かいところにかなり気を使っている、通好みの機能が入っている」と日本のユーザー向けをアピール。一方、Androidのバージョンアップへの対応では、「IS01がAndroid 1.6のままで少し怒られているが、メモリ容量が足らなかった」と、IS01については技術的な問題でバージョンアップを断念したことを改めて示した。IS03については、「春、3月末近辺に(2.2に)アップデートする」とアップデート時期を示し、「これからも、新しいバージョンが出てくれば、ハードウェアスペックが合う範囲においてはアップデートしていく方針」とした。



ドコモショップでREGZA Phone T-01Cの予約、12月1日より開始
 NTTドコモは、Android端末「REGZA Phone T-01C」の予約を、ドコモショップにて12月1日より開始する。発売日は2010年12月17日の予定、と案内されているが、変更になる可能性があり、正式な発売日は別途案内される。
 「T-01C」は、Android 2.1を搭載する富士通東芝モバイルコミュニケーションズ製の端末。防水性能を実現しているほか、おサイフケータイ、ワンセグといった機能も搭載される。
 全国のドコモショップでは、12月1日より事前の予約受付を開始する。受付期間は発売日の前日まで。



「ATOK for Android」が無料の試用版で登場
 ジャストシステムは、Android端末向けの日本語入力アプリ「ATOK for Android [Trial]」を公開した。今回のバージョンは正式版発売前の試用版という位置付けで、2011年2月末までの期間限定で利用可能。Androidマーケットから無料でダウンロードできる。有料の正式版は試用期間終了後に提供される予定で、価格や対応機種などの詳細は未定。
 今回、試用版として提供が開始された「ATOK for Android」は、日本語入力システム「ATOK」のAndroid版。試用版の対応機種は、NTTドコモのXperiaとGALAXY S。XperiaはAndroid 1.6/2.1の両方で利用できる。
 ATOKは、高い変換精度と推測変換が特徴で、Android版では入力方式として「ケータイ入力」「ジェスチャー入力」「フリック入力」「QWERTYキーボード入力」の4つをサポート。ジェスチャー入力は独自のUI「フラワータッチ」を採用し、よりスムーズな入力が可能になるとしている。
 spモードのメールアプリでは、ドコモの絵文字の入力に対応。パネルをジャンルごとに切り替え、スクロールさせながら絵文字を探して、手軽に入力できるようになっている。



レコチョク、auのスマートフォン向けに音楽配信サービス開始
 レコチョクは、auの「IS01」「IS03」向けのAndroidアプリ「レコチョクアプリ」の配信を開始した。
 レコチョクは、スマートフォン向けにNTTドコモのソニー・エリクソン製端末「Xperia」向けに音楽配信サービスを展開している。今回同社は、auのスマートブック「IS01」、スマートフォン「IS03」向けの音楽配信サービスを開始する。
 レコチョクアプリでは、J-POPや洋楽、アニメソングなど約5万曲の楽曲がダウンロード可能。au AndroidのテレビCMに起用されているレディー・ガガの楽曲「ポーカー・フェイス」もダウンロードできる。楽曲は試聴してから購入可能。



Googleの音楽サービスに遅れ? レーベルの消極姿勢で
 Googleが年内にダウンロードとストリーミングを組み合わせた音楽サービスを立ち上げると伝えられていたが、レーベル側の消極姿勢のためにスタートが遅れそうだ。Googleはこのサービスで、音楽をダウンロード販売するとともに、ユーザーがネット上の「ロッカー」に音楽を保存してストリーミング再生できるようにすることを考えていた。
 しかしレーベルは、ダウンロード販売は認めているが、ストリーミングの部分に二の足を踏んでいるという。レーベルが懸念しているのは、ユーザーが違法コピーした音楽をロッカーに保存することだ。また広告収入でアーティストに対価を支払うモデルへも疑問もある。今年の第4四半期中の立ち上げは難しそうで、来年第1四半期の後半になりそうだと関係者は話している。
 Appleも同様のクラウド型音楽サービスを立ち上げると以前からうわさになっている。



次世代iPadに望む5つのこと
 Appleの次世代iPadは、前面カメラを搭載し、GSM系とCDMA系ネットワークの両方に対応するという新たな報道がオンラインに流れている。
 Wedge Partnersのアナリスト、ブライアン・ブレア氏は最近のリサーチノートで、新型iPadは「従来モデルよりも薄く、基本的には1枚の金属で作られ、ピンは不要だ」と述べているとAllThingsDは伝えている。その一方で11月19日付の台湾紙Digitimesは、第2世代iPadは「2011年第1四半期に立ち上げの見込み」と報じている。
 Appleは現在、世界タブレット市場で約95.5%のシェアを有している(Strategy Analytics調べ)が、SamsungのGalaxy TabやResearch In Motion(RIM)のPlayBookなどライバルは勢いを増している。iPadに関する最新の報道が本当だろうとそうでなかろうと(初代iPadをめぐるうわさが何らかを示しているとしたら、実際の発表前の「ニュース」は何であれ話半分にとらえておくべきだということだ)、Appleは――市場に押し寄せるライバルより秀でるためにも――次期版iPadに次のような要素を統合することを検討するべきだ。
デュアルカメラ
 初代iPadにはカメラモジュールがない。ライバルはすぐにそれに乗じて、自社の新製品でカメラを差別化要素として打ち出した。ほかのタブレットがテレビ電話機能を強調している(AppleもiPhone 4と最新版iPod touchのFaceTimeでこの機能を提供している)ことから、スティーブ・ジョブズ氏とAppleが次世代iPadの前面と背面にカメラを搭載しなければならないと感じているのは確かだろう。
薄く、軽く
 Appleは薄さと軽さを追求している。最新型のMacBook Airや、薄型化したiPhone、iPodがその例だ。この傾向はAppleのデザイン言語に完全に組み込まれており、同社のエンジニアはパフォーマンスや素材の質を損なわずにフォームファクターを選ぶ方法を検討していることだろう。そのために、同社は新たな製造プロセスを開発しなければならないかもしれない。ジョブズ氏は間違いなく今後の発表会でそれを魔法として賞賛するはずだ。
複数のUSBポート
 初代iPadのリリース直後、一部のユーザーはUSBポートがないことへの不満を口にしていた。ここでもAppleのライバルは、USBを差別化要素として自社のタブレットに装備している。Appleは公にはiPadのシンプルさと3G、Wi-Fiでの文書転送の簡単さを宣伝しているかもしれないが、USBポートも検討している可能性がある。
Retinaディスプレイ
 Appleは画像が鮮明なRetinaディスプレイをiPhone 4と最新iPod touchの重要な特徴として宣伝している。Retinaディスプレイは78ミクロン幅のピクセル、326ppiの解像度で、画像やテキストを途切れなくなめらかに表示する。Appleのエンジニアがうまいやり方を見つけられれば、Retinaディスプレイは新版iPad――このバージョンでなくても、その次のモデルに――搭載されるかもしれない。
3軸ジャイロスコープ
 iPhone 4に搭載されているのと同様の3軸ジャイロスコープが次世代iPadに載れば、アプリやゲームのプラットフォームとして、開発者と消費者にとっての魅力が高まるだろう。
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大手ゲームソフト会社を苦しめる「コスト病」

大手ゲームソフト会社を苦しめる「コスト病」
 携帯電話などで手軽に遊べる「ソーシャルゲーム」で新興企業が高収益を謳歌(おうか)する一方で、なぜ日本の大手ゲーム開発会社は苦戦を続けているのか。そこには、構造的な問題が存在している。今回は「ボーモルのコスト病」と呼ばれる考え方で、ゲーム産業が抱える課題を読み解いてみよう。
 「ボーモルのコスト病」は、1960年代に活躍した経済学者のウィリアム・J・ボウモルとウィリアム・G・ボウエンが「舞台芸術 芸術と経済のジレンマ」(芸団協出版部)で明らかにした概念だ。現在に至るまで、文化経済学という分野を支える理論の1つとなっている。
 この著作では、オーケストラ、オペラ、舞踊、演劇といった舞台芸術団体が、なぜ恒常的に存続の危機にぶつからざるを得ないのかを、1900年から1964年までの統計データを駆使して分析している。舞台芸術団体は、コストの5~6割を人件費が占める。しばしば運営危機に陥る最大の理由は、その舞台芸術に携わる人の生産性が向上していない点にある。
1曲の演奏時間は昔も今も同じ
 ボーモルの調査では、1900~60年代まで米国の労働者1人の1時間当たり産出量は年間2.5%の割合で上昇し、約29年で2倍になっている。しかし、自動車産業と異なって、舞台芸術は生産性を向上させることができない。「シューベルトの四重奏曲を45分間演奏するのに必要な人間の労働を減少させることはできない」(前掲書)からだ。
 一方でボーモルは、映画、レコード、ラジオ、テレビの発達が公演技術に果たした革命的な変化についても述べている。テレビなどのメディアを使えば、演奏会場に来る2500人の聴衆の代わりに2000万人の視聴者に届けることができる。その生産性の向上は40万%にも及ぶという。
 しかし、この恩恵を得ることができたのは一部の団体に過ぎず、公演技術自体には影響を与えなかった。一方で、新たなメディアの登場は、「所定の時間の楽しみ」を供給するコストを急激に下落させる現象も引き起こした。そのため、舞台芸術に携わるプロは、全体として所得面で厳しい状況に直面する。製造業など他産業の給与が、社会の生産性向上によって上昇していくにもかかわらず、自らは生産性を向上できないからだ。もちろん、高所得のスターも一部には存在するが、「実演家の労働条件は、一応まずまずといった水準をはるかに下回っている」(前掲書)という状態になる。
チケット値上げは悪循環に
 さらなる問題は、舞台芸術団体の生産性が向上しない一方で、社会全体の経済発展でスタッフの賃金が上昇していくことにある。団体の運営経費が膨らみ、赤字を回避するには入場チケットを値上げするしかなくなる。
 例として取り上げた米メトロポリタンオペラでは、1950年を100とする指標でみると、消費者物価指数が1965年に120であるのに対し、平均チケット価格は160まで急上昇している。この差は、チケットの値上げで購入者が減少し、その穴埋めのためにさらにチケットを値上げしたという事実を示している。
 これは悪循環の始まりである。ボーモルは「普通、学生は低価格チケットを買う。あらゆる芸術分野のほとんどすべての事例で、チケット価格が上昇するにつれて、学生の比率が急激に低下している」(前掲書)という。つまり、多くの新規ユーザーを集められなくなったことで分野がニッチになり、来場者の減少をチケット値上げで補おうとすることで、さらに間口が狭まっていくのである。
 こうした事態についてボーモルは、「何が起ころうとも、現在組織されている商業演劇にとって、長期的な財政上の見通しは厳しい」(前掲書)と指摘し、産業の発展が進む社会では、公共機関からの援助なしで舞台芸術を守り続けることは不可能と結論づけている。
現行世代ゲーム機が陥ったコスト病
 ボーモルのコスト病は舞台芸術だけでなく、公立病院や教育機関といった労働集約型の公共サービスの多くが赤字化する要因の説明にも拡大されて使われる。この問題は、労働集約性が高まり、個人の能力に依存する範囲が広がる産業ほど顕著に表れる。それは、現在のゲーム産業にもいえることだ。
 ゲームの開発費は、約7~8割が人件費で占められている。典型的な労働集約型産業である。現行の「プレイステーション3(PS3)」や「Xbox360」といった高性能なゲーム機向けゲームは、100~200人近いスタッフで20億~30億円をかけて開発するのが当たり前になっている。
 1世代前の「プレイステーション2(PS2)」などでは、開発費は10億円以下が一般的だった。しかし、PS2の開発体制で今のPS3向けのクオリティーのゲームを作ることは至難の業である。開発現場で使う開発ツールの性能は向上しているが、生産性を劇的に引き上げるような技術は生まれておらず、人手でデータを作成する領域はむしろ増加しているからだ。
 一方、開発コストは2倍以上になったが、市場は2倍になっていない。現行世代のゲーム機は1世代前の数倍のハード性能を持つが、PS3の価格は06年の発売当初4万9980円(20GBモデル)と高額で、ユーザーにコストを転嫁せざるを得なかった。パッケージソフトの価格も7000~8000円と高止まりしている。ゲーム産業は本来、技術革新で生産性を短期間で向上させて利益を生み出してきたが、現行世代ではその速度が鈍化して市場がニッチ化し、ボーモルのコスト病に陥りやすくなったのだ。
コスト病から逃れる方法はあるか
 このコスト病から逃れるには、大きく2つの方法がある。
 第一に、市場を拡大することである。主にディスクを配布メディアに使う家庭用ゲーム機は、再生産が容易で乗数効果が高い。これはDVDなどのメディアでコンテンツを二次利用する映画産業も同じで、日本の大手ゲーム会社が欧米市場の本格進出を目指ざす理由もここにある。
 2つめは開発コスト、特に人件費を引き下げる方法である。ゲームの開発プロセスをモジュール化して人件費の安い地域に分散する流れは不可避で、多くのゲーム会社がグラフィックス制作などを中国をはじめとするアジア地域にアウトソーシングしようとしている。現場でまじめに働いてきた開発者にとっては理不尽だろうが、社外に開発を委託する外注比率も高まる傾向にある。
 さらに、第三の道もある。技術革新により生産性を別のかたちで向上させる方法だ。ソーシャルゲーム市場を牽引するディー・エヌ・エー(DeNA)やグリーといった企業が強い理由はここにある。
 2~3人の開発チームで開発したゲームを数百万人に配信する。これが数億円の売り上げを生む意味を考えてほしい。開発コストが低いから、小さな収益でも十分に成り立つ。コスト病の外側に立つ新しいビジネスモデルと戦略を生み出したからこそ、ゲーム市場に大きな変化を引き起こしているともいえる。
アマチュアがプロを駆逐?
 ボーモルはおもしろい将来像を指摘している。「少なくともあるタイプのプロの公演にとっては、もしかすると大変居心地の悪いこの未来世界は、アマチュア活動にとっては繁栄できる雰囲気を提供するのかもしれない」
 アマチュアは、社会の生産性向上によって生まれた余暇時間で技術を磨き、しかも財政的な圧力がないために楽に活動できる。ボーモルは、「アマチュアの活動は鍛えられた実演家をこの分野から駆逐するであろう」(前掲書)と予言した。
 これをゲームに当てはめるなら、アップルの「iPhone」といったスマートフォン向けの安価なゲームアプリが、世界中のアマチュアにより大量に開発され、既存のゲーム会社を圧迫しようとしている姿と重なる。歴史は繰り返されている。
 既存のゲーム会社が家庭用ゲーム機向けゲームで生き残るには、生産性を跳ね上げるような技術革新が必要になる。PS3向けゲームを数億円のコストで開発し、高い評価を得られるような開発手法が求められている。しかし、それが短期的には難しいからこそ、各社の試行錯誤が続いているのである。



セガ、施設向けゲーム機で中国参入
 セガはアミューズメント施設向けゲーム機器事業で中国市場に参入する。このほど中国政府から機器の生産・販売の許可を取得し、来春から現地の合弁会社を通じて中国全土の施設にドライブゲームなどを販売する。中国では携帯電話向けゲームにも参入しており、今後は国内で人気のゲームをパソコン向けなどにも展開する計画だ。
 中国では2000年からアミューズメント機器の生産・販売が禁止されていた。今年から規制緩和で法規制が撤廃されており、日本のゲーム機大手として初めての許可取得とみられる。
 セガは今回の事業のため、現地の投資会社である上海精文投資(上海市)と合弁会社、精文世嘉(同)を設立済み。出資比率はセガが49%、上海精文などが51%。精文世嘉がセガのゲーム機器を生産、販売する。子供向けを中心に、シューティングゲームや景品が出るゲーム機器などをセガブランドで展開する。
 セガは携帯電話向けのゲームでは、すでに約40件のゲームを中国で配信している。今夏に中国の人気アニメキャラクターのライセンスを取得したうえで、同キャラクターを使ったゲームを中国最大の移動通信会社、チャイナ・モバイルのサイトに配信している。施設向けゲーム機器もキャラクターを活用する予定だ。



日経社説
経済に配慮しつつ環境税に道をつけよ
 民主党の税制改正プロジェクトチームが来年度からの導入を目指し、石油や石炭にかける環境税の案を示した。環境税は化石燃料の消費を抑え、税収を低炭素技術の普及に生かす税だ。厳しい経済環境に配慮しつつ、温暖化対策の国際動向もにらみ導入に道をつけてほしい。
 民主党の案では、石油や石炭などの輸入や生産にかかる税を5割増やす。ガソリン1リットル当たりでは0.79円の増税となり増収幅は約2400億円を見込む。政府は昨年も1兆円規模での導入を検討したが、意見をまとめきれず「2011年度実施に向け成案を得る」と持ち越した。
 石油石炭税の今の税率は、二酸化炭素(CO2)排出が多い石炭に軽く、排出が少ない天然ガスに重い。炭素含有率に比例した税率に改めるのであれば、温暖化対策に取り組むうえで理にかなう。
 税収は、環境技術を伸ばし低炭素化につながる投資を促すとか、一部を法人税減税に充てるとか、企業に還元するのが望ましい。革新的な省エネ技術の普及を後押しできれば、化石燃料消費が大きい産業も燃料費を節約できる。その結果、税負担を軽くすることも可能になる。
 各省の環境対策にムダがあっては国民の理解も得にくい。事業仕分けで指摘を受けたように、政策が重複し効果があいまいなものもある。国のふところ事情が厳しいなか、国民や企業に負担を求める税収をムダに費やすことがあってはならない。
 国連の温暖化対策の交渉が暗礁に乗り上げるなか、日本と欧州が主に温暖化ガスの削減義務を負う京都議定書の延長を望む声が、途上国などで強い。二大排出国である中国と米国が加わった新たな国際的な約束を目指すべきで、日本は議定書の延長を安易に受け入れるべきでない。
 交渉行き詰まりを打開できなければ、議定書の約束は12年末で切れる。仮にそうなっても削減努力を続けるのは日本の責務だ。日本の真意を世界に理解させるためにも、環境税をはじめ国内対策を整え、低炭素化への強い決意を示すのが望ましい。
 環境税の税率を決めるには、景気動向と温暖化交渉の行方の2つを見極める必要がある。
 国際競争が厳しくデフレとあって、税負担の製品価格への転嫁は難しく、収益が圧迫されるとの産業界の心配にはもっともな面がある。今の景気と、米中がなかなか国際的な約束に加わりそうもない状況を考え合わせると、いきなり大幅な増税をせず、徐々に税制を整えていってもよいのではないか。
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